港町に坂が多い理由がSNS上で大きな注目を集めている。
「2秒で理解できる港町に坂が多い理由」
とイラスト入りでその理由を解説したのは抹茶さん(@matcha20040531)。
たしかに横浜、神戸をはじめ日本の代表的な港町はいずれも坂道が多いイメージ。これは抹茶さんのイラストによると、陸地の傾斜が海中まで続いており、大きな船舶がより海岸近くに停泊しやすいという地理的条件によるようだ。
今回の投稿に対し、SNSユーザー達からは
「確かに!塩釜とか坂しかない!」
「確かに知ってる港町は近くに山があるな。」
「たしかに新潟は坂がありませんね!調べたら新潟は天然の地形を利用せずに人工的に築いた掘り込み式港だそうです。以前、新潟港に背を向けて撮った写真がありましたので載せておきます。」
「『これじゃ停泊できないぜ』の代表格である大阪港·名古屋港は、その歴史が浚渫と沖合展開の繰り返しでしたからね。
うずたかく積み上がった名古屋港ポートアイランドを見ながら。」
など数々の驚きの声、納得の声が寄せられている。抹茶さんに話を聞いた。
ーー坂がない地形の場合、港を設けるにはどんな困難があるのでしょうか?
抹茶:大きな船舶が自由に往来できるように海岸から内陸に向かって陸地を掘り込み、人工的に港を作る必要があります。これを掘込式港湾と呼びます。有名な所では苫小牧港、鹿島港、新潟東港などがあります。世界初の掘込式港湾である苫小牧港は広大な砂浜に港を建設する必要があった為、漂砂の研究に11年もの歳月がかかったようです。さらに、掘り込みを開始してからフェリー第一船の入港までは12年もかかっています。掘り込んでもすぐに砂で埋もれてしまうような場所で想像を絶するような努力があったのでしょう。
ーーご投稿には横浜、神戸、小樽、室蘭が「好きな港町」として挙げられていました。4つの港町に共通する魅力をお聞かせください。
抹茶:共通するのは坂を登った上から見下ろした海の景色が綺麗な所です。また、坂になっているので夜景も綺麗に見ることができます。
ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください。
抹茶:「分かりやすい」という言葉が一番嬉しかったです。誰かに伝えることは自分が理解するよりも遥かに難しいと思います。
今回の投稿は「考えれば分かるけど、まず考えることがない」という点でバズったのかなと思います。私がこれを知ったのも、友人との小樽旅行中に友人が「なんで小樽や室蘭とかの港町って坂ばかりなんだろうね」と話してくれたからです。これからも世の中の色々な事柄に疑問を抱き、その奥に隠された理由を探していきたいと改めて思えました。
◇ ◇
読者のみなさんにとって身近な港町はどんな地形をしているだろうか?
抹茶さん関連情報