弁護士の菅野志桜里氏(衆院議員時代は山尾志桜里)氏が14日、自身のX(旧ツイッター)を更新し、「選択的夫婦別姓」についての案を提示した。【選択的夫婦別姓の第三の道】と題して、自身の考えを示した。
第一案「結婚のときに子どもの統一姓を決める」
第二案「子どもが生まれるたびに姓を決める」
と提示した上で
第三案「第一子が生まれるときに子どもの統一姓を決める」
を示した。
「第一案」については「『結婚するなら生む前提で子どもの姓を決めて申し出よ!』という相当乱暴な仕組み」と指摘。「『結婚するなら自分たちの姓を統一させて申し出よ!』という現状より強権的ですらある。子どもを生まない選択がなにげに蹂躙されているし、子どもを生めない事情を抱えた人にとっては婚姻届の記載自体がハードルになる。」と前時代的であるとした。「苦しい心の内に土足で踏み込んで傷をつけるようなこの案は、少なくとも令和の今取り得ないなあ、と思う。」と私見を述べた。
「第二案」では「子どもが生まれるたびに姓を決めていく案は、強権性がない点がメリット。」と説明。一方で「子どもの姓が大人の事情で両姓に振り分け可能となることを、メリットと考えるのかデメリットと考えるのかは意見が分かれるところ。」と賛否が分かれる可能性があるとした。さらに「子どもの名前について意見の一致が難しいカップルにとっては、生まれるたびに紛争が繰り返されるリスクもある」ことを付け加えた。
「第三案」は「第一子が生まれる時に、次に続こうが続くまいが子どもの姓はこれ、と決める案」と説明。親のどちらかと、子ども(複数であっても)の姓が一致する形となり「子どもとしても『ああ、お父さん(又はお母さん)は元々の名前を続けたくて姓が違うのね』と思うだけ。」とした。子どもの姓をめぐる話し合いも1度で済むことになる。
子どもが複数の場合、姓の「振り分け」ができないため、両親それぞれの姓を残すのは難しくなるというデメリットがあることも付け加えた。最後は「もちろん、この案にも、私自身が気づいていない課題が間違いなくあると思うのだけれど、少なくともそれぞれ自説に凝り固まらずに合意を作っていくのがいいと思ってます。」と議論を深める必要性を強調した。