都内のとあるトイレのデザインが「難しすぎる」とツイッターで注目を集めている。
ねむを(@nemuwo_neetboy)さんは2日、「Apple丸の内 お昼に行ったんだけど、トイレがMENSAの入会テストみたいで泣いちゃった」とつづり、トイレの写真と合わせて投稿。言語表記がなく、大きさやイラストから何のボタンかの判断を求められるデザイン。隣に並ぶ大小2つの丸いボタン、風車マーク、フラスコのようなものが描かれたボタン。正直、どれも実際に押すまで何が起きるか確信を持てない印象だ。
写真を見たユーザーは、その難解さからさまざまな声。「脱出ゲーム?」「下側右から2番目のフラスコみたいなやつ何だ...」「うわぁ。これ会社だったら、テプラでぺたぺた貼られるやつだ」。また、WBC侍ジャパンで活躍したヌートバー外野手が日本のトイレでたくさんあるボタンに困惑し、母親の久美子さんにSOSを求める電話をかけたというエピソードから、「ヌートバーの気持ちがわかった」というコメントも見られた。
ねむをさんはトイレに入室した際、初めてみるボタンへの動揺と外国人を含めた複数人が後ろで待っているという焦りが重なって混乱したという。トイレに行っただけなのに、謎の〝試練〟を受ける羽目に。プレッシャーがのしかかる中、「無我夢中でいろいろ操作した結果、何となく分かりました」と無事にクリアした。
また、自身の弟が知的障がい者であることを明かし「弟だったら使えないなという不安も頭によぎったのが素直なところです」と語った。ツイートには1.9万超のリツイート、9万超の「いいね」が寄せられ多くの人に届いた。「これを通して、私の弟みたいな社会的弱者の人たちが困らない設計を考えるいい機会になれば」と期待を込めた。
ツイートに対し「デザインの敗北」という反応が多く寄せられ、印象的だったという。機能性を重視し伝えたい情報を簡素化しても、結局ユーザーが理解できなければ本末転倒。昨今、バウハウス的なデザインが増えているが、行き過ぎるのはよくないのかもしれない。「ユニバーサルデザインとか障害の方にやさしいとか”世界共通”みたいな議論が盛んにおこなわれる中で、今回の件は問題提起として一つ重要だったのではないかなと思いました」と話した。