自己都合退職経験者の65%が不服 会社の対応「説明なく」「促され」「ほぼ強制的に」

よろず~ニュース調査班 よろず~ニュース調査班
画像はイメージです(Wakko/stock.adobe.com)
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 現在の制度では退職してから次の職に就くまでの期間に手続きを踏むことで、失業給付金を受給できる。ただ、会社都合では7日間の待機期間後に給付されるが、自己都合では7日間に加え、原則2カ月間の「給付制限」を経た上で受給開始となる。キャリアや就職・転職に特化した匿名相談サービス「JobQ」を開発・運営する株式会社ライボの調査機関『Job総研』がこのほど、423人の社会人男女(20~50代、1年以内~10年以上勤務、20人~1000人以上規模の会社に所属)を対象に「2023年 自己都合退職の実態調査」を実施した結果を公表した。

 これまでの退職経験の有無では「経験あり」が71.4%で、「退職経験なし」が28.6%。退職経験のある302人に退職の種類を聞くと、89.1%が「自己都合退職」の経験があると回答し、「会社都合退職」は21.5%だった。自己都合退職の経験がある292人に実際の退職理由を聞くと、「実際は会社都合だった」が20.2%で「実際に自己都合だった」は79.8%となった。

 回答者全体の423人に失業者にとっての自己都合退職に対する印象を聞くと、「とても不利だと思う」19.2%、「不利だと思う」20.5%、「どちらかといえば不利だと思う」42.4%を合算した82.1%が”不利だと思う派”という結果に。

 退職経験のある302人に自己都合退職時の会社側の対応について聞くと、「全く説明がなかった」が46.7%で最多となり、他にも「口頭での説明はなく書面で確認した」が13.2%、「口頭での説明はなく書面でも確認できなかった」が4.6%で、これらを合算すると自己都合退職時に64.5%が“口頭での説明がない”ことが分かる。

 また自己都合退職経験のある292人に会社側の具体的な対応について聞くと、「会社側から説明なく自己都合退職にされた」が38.2%で最多になり、「会社側から説明はあったものの自己都合退職に促された」が12.7%、「ほぼ強制的に自己都合退職にされた」が13.9%だった。このことから64.8%が自己都合退職に不服を感じている。

 退職経験のある302人に退職してから次の仕事に就くまでの期間を聞くと、「1カ月未満」が51.0%、「1~3カ月未満」が22.2%、「3~6カ月未満」が10.4%で「6カ月以上」は16.2%。失業給付金の受給経験の有無を聞くと、「経験あり」が41.1%で、「経験なし」が58.9%だった。

 退職経験のある302人に失業給金の手続きから受給できるまでの期間への印象を聞くと、「とても遅い」26.8%、「遅い」25.2%、「どちらかといえば遅い」36.8%を合算した88.8%が”遅い派”の回答。また失業給付金を受給できる期間への印象を聞くと、「とても短い」18.9%、「短い」25.5%、「どちらかといえば短い」32.1%を合算した76.5%が”短い派”の回答となった。

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