コテ?ヘラ?テコ?お好み焼きの「アレ」問題が決着!? 全国調査結果発表 「一文字」派も登場

 ”コナモン”の食文化継承を目的とした「鉄板会議2022」が4日、大阪・難波千日前のYES THEATERで開かれ、お好み焼きを返す道具の呼び名「コテ・ヘラ・テコ問題」の全国調査結果が発表された。

 実行委員代表で日本コナモン協会長の熊谷真菜氏が、北海道から熊本まで全国12エリアのお好み焼き店主ら有識者と討論した結果を報告した。結果は、北海道では「コテ」、関東と広島は「ヘラ」、大阪では「テコ」が有力。福岡や関東の一部では「かえし」とも呼ばれるという。会場に集まった各地のコナモン団体関係者に拍手でアンケートを採ると、「コテ」「ヘラ」「テコ」に勢力が三分した。

 兵庫県・西宮市出身の熊谷氏は「コテ」派。「それを〝正解〟にしたいんですが、大阪エリア会議では『テコ』が多かったんです」と嘆いた。さらに、「実は東京とか広島、『ヘラ』のエリアがまあまあ多くて。ヘラヘラヘラしている感じで、本当に悔しいんですけど、ヘラが強いんですよ」と対抗心を燃やした。

 熊谷氏は「鉄板会議」として〝正式名称〟の決定を促されるも、「本当はザッと言いたいんですが…。そんなん言わんといてって言う人がいっぱいいるんですよ。とりあえず、今年はまだ決めません」と、持ち越し宣言。「文化はバリエーション。いろいろあってみんなすてきというのが文化でございます」と濁しつつ、「ところが、万博(2025年の大阪・関西万博)があります。外国人に『コレで食べてください』と、その時に『コテヘラテコ』って言いますかっちゅう話です。だから、そこまでにぜひみなさんと、みんなが納得する形で決めていけたら」と討論継続を誓った。

 会議に参加した、大阪「上方お好み焼たこ焼協同組合」理事長の山下真明さんは、「大阪のエリア会議の時も『テコと『ヘラ』で二分したんです。テコが割合的には多いんですけど、一部でヘラもいます。決着が難しい。それぞれの屋号の方がポリシーとしているわけで、非常にデリケート」と頭を悩ませた。調査結果によると、テコが優勢だったのは大阪のみ。「一説では、『コテ』が多いので逆に『テコ』にしたそう」と由来を明かした。

 「広島てっぱん同盟」代表の宇根本茂さんは、広島県では「ほぼ『ヘラ』。『テコ』は全然ない」とキッパリ。「三原市では『一文字』。ヘラ(の切り口)が一文字じゃないですか」と新説も飛び出した。

 「お好み焼粉」などを販売する日清製粉グループでは、広報部のプレスリリースは「ヘラ」と表記するが、レシピ紹介等では各地の呼称に合わせるという。また、大阪・千日前道具屋筋商店街にある「ゑびすや金物店」では「てこ」の名で販売されている。同店の社長は、「テレビでさんざんやったよ」とコテヘラテコ問題にすっかり慣れた様子。正式な製品名は「起金(おこしがね」だというが、「お好み焼きで使うやついうたらわかる!」と笑い飛ばした。

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