商品サンプル製作会社、株式会社いわさきが開催した社内コンテスト「製作技術コンテスト」の動画がSNSで話題になっている。
動画には美味しそうな酢豚のサンプルがずらりと並ぶテーブルと、審査の様子が撮影されている。タレのからめ具合、食材の見せ方、など徹底的にこだわって製作された酢豚は、素人には違いがあまり分からないが、熟練の職人ならではの技術が詰め込まれた作品だったそう。コンテストを開催した株式会社いわさきの製作部担当者に詳しく話を聞いた。
ーー審査ポイントは?
担当者:色合いを含め、総合的に一見して美味しそうな仕上がりになっているか、指示書通りに製作されているか、その料理として正しいか、盛り付けのバランスやボリューム感、しっかり接着してあるかが主なポイントです。
盛付け方のセンスもありますが、野菜のカットの仕方や、あんの絡め方など“その料理として正しいか”という料理知識に基づいた判断力が必要です。酢豚に関してではなくすべての食品サンプルに言えることですが、この土台が技術の差になると感じます。
ーー今回の優勝作品は?
担当者:このコンテストは優勝を目指して競うことより、各個人へのフィードバックが大きな目的。最高得点の方の作品は、部材ひとつひとつに一筆入れて着色されていたり、配置なども細部にまでこだわって丁寧に作られたもので減点する項目がなく、最高得点を獲得しました。
製作したのは勤続30年以上のベテラン社員で、観た方に楽しんでいただく食品サンプルコンクールの入賞常連者でもありました。
ーーこのコンテストの意図は?
担当者:製作技術の向上や均一化を目的としたものです。従業員ができるだけどんなメニューもどの工程も担当できるオールマイティーな製作員になれるよう開催しています。
近年はデジタルデバイスの進化によって、必ずしも食品サンプルでなくても…という場面も増えてきていますが、そんな時代だからこそ、もっと食品サンプルを広め、笑顔を広げていきたいと考えています。
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SNSでは「酢豚食べたくなる」「どんな味付けの酢豚にするかで個性が出そう」「パイナップルは?」「こんなに美味しそうな酢豚が食べたい」などの反響が集まった。今のところ展示などは予定していないそうだが、要望が多ければ考えたいとのこと。熟練職人が作った一味違う美しい酢豚、是非お目にかかりたい。
株式会社いわさき関連情報
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