カピカピのポイ捨てエロ本を蘇らせたストーリーが話題 図書館の資料修復技術を駆使

橋本 きのこ 橋本 きのこ

図書館の資料修復技術を駆使し、ボロボロの成人向け雑誌を修復したレポートがSNS上で大きな評判を集めている。

「図書館の資料修復技術を駆使し、カピカピになったポイ捨てエロ本を蘇らせ、少年時代の雪辱を晴らした男の10日間の物語。」

とその作業の模様を紹介したのはwebライターのシュゴウさん(@shugou17)。

昔、学校の帰り道の草むら等によくあった状態を模し、泥水に漬けボロボロになった成人向け雑誌。

もはや書籍の形を留めていないそれを、日本図書館協会が出版している資料修復の専門書や図書館員向け研修ビデオを参考に修復すること10日…。

シュゴウさんの執念のストーリーに、SNSユーザー達からは

「すごい内容も、ストーリーも凄くて面白くて勉強になりました!あと本が気になったので調べたらもう買えなくて残念でした。」
「これは凄い。
カミサマ(紙様)が使える技がいっぱい詰まっている。
とても勉強になりました。ありがとうございます。」

など高い技術力を称賛する声や

「少年時代、雨でびしょびしょになったエロ本が読めなくて諦めた者です。記事を読んで無事成仏できました。ありがとうございます。次の世代へその気持ちと技術を紡いで下さい。」
「中学生の時に下校途中で見つけたエロ本をドキドキしながらめくってたら後ろから来た女子に見られて、恥ずかしさのあまりその場から全力ダッシュで家まで逃げ帰った記憶が蘇りました😊
いい思い出です。」

といった感謝の声が多く寄せられている。

シュゴウさんにお話を伺ってみた。

橋本きのこ(以下橋本):今回の修復作業に取り組まれた経緯を教えてください。

シュゴウ:東京都立中央図書館の資料修復専門員の活動がニュースで紹介されており、「この修復技術を用いれば、カピカピになって読めなかったポイ捨てエロ本を、普通に読める状態に修復できるのでは……?」と考え、勉強してみたらわりと自分でもできそうだったので、挑戦してみました。

橋本:ニュースからポイ捨てエロ本の修復に繋がるのはすごい着眼点ですね。更に独学であそこまで綺麗に修復できるとは驚きです。

修復作業を行う中で難しかったこと、楽しかったことをお聞かせください。

シュゴウ:修復作業自体は単純作業なのでそんなに難しくは感じませんでしたが、380ページもあるので作業の果てしなさに心が挫けそうになりました。あとは、全く無知の状態から資料修復についての資料を探し出す作業が大変でしたのでそこが難しかった点になると思います。

楽しかった点としては、破れたページの補修作業は楽しかったです。文化財補修用和紙の威力がすごくて、見た目には補修したかどうかわからないくらいの仕上がりになったので、やっていて楽しかったです。

橋本:今回のSNS上の反響についてご感想をお聞かせください。

シュゴウ:資料修復の専門家から、「資料修復の技術をみんなに知ってもらえるきっかけを作ってくれてありがとうございます」と感激のお礼メッセージを受け取ったのには驚きました。あとは、反響が大きすぎて家族にTwitterアカウントがバレました。

◇ ◇

「自分でも出来るかも」から始まったシュゴウさんの修復作業。専門家から感謝されるほどの反響の高まりとクオリティには驚きが隠せない。なおシュゴウさんのブログ「shugou17」の記事「図書館の資料修復技術を駆使してカピカピになったポイ捨てエロ本を蘇らせる」には今回の修復作業の詳細が克明に記録されている。ご興味ある方はぜひチェックしていただきたい。

シュゴウさん関連情報

ブログ「shugou17」:https://shugou17.hatenablog.com/
Twitterアカウント:https://twitter.com/shugou17

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