あなたは書きますか? 近年、終活の筆頭とも言える「遺言書」事情について

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終活の代名詞とも言える遺言書(mapo/stock.adobe.com)
終活の代名詞とも言える遺言書(mapo/stock.adobe.com)

 人生80年時代と呼ばれ、「終活」という言葉も一般的になってきた現代。その筆頭とも言える「遺言」、遺族たちのもめ事や争いを避けることにもつながるだろう。しかしいざ準備しようと思っても、何を書けばいいのか悩む人も少なくない。そこで全国の男女1250人を対象に、株式会社NEXERと株式会社ニーズ・プラスが遺言の準備について共同で調査を行った。

 まずは「遺言書を準備しているか」という質問。もちろん40代以下が一番少なく6・4%。年を重ねるにつれてパーセンテージが上がり、60代以降で10%を超える結果となった。

 遺言を準備していると答えた人に「遺言状を作成するきっかけ」を尋ねると「自身の高齢化」が34・9%、「配偶者や子への配慮」が24・6%と過半数をこれらが占めた。内容としては「どちらかが先に亡くなった場合、遺産は全額配偶者へ」(40代・女性)、「延命治療はいらない。葬儀はしなくて良い。先に亡くなったペットの骨と一緒に散骨して欲しい」(60代・女性)、「財産のある場所や葬儀や墓場の要望。クレジットカード情報など」(50代・男性)など、遺産についてや財産の場所のほか、葬儀についての要望が多く挙がった。

 また既に作成した人に「作成の上で困ったことはあったか」尋ねると、3割近くが困った点があったという。具体的には「遺言書が効力を発するものかどうか判断するのが困った」(60代・男性)、「どのような書き方にすれば良いか迷った」(50代・女性)など、どうすれば法律的な効力を得られるかや、そもそもの書き方に疑問が上がった。

 逆に遺言書を書いていない人に「今後書く予定があるか」尋ねると、44・9%と約半数が書く予定と回答。理由としては「遺された親族が、自分の整理をしやすくするため」(40代・男性)、「死んでからも人に迷惑をかけたくないから」(30代・男性)と、もめ事を防ぐ目的が多かった。

 最後に「家族には遺言書を準備しておいてほしいか」という質問をすると、これも46・2%と約半数が準備してほしいと回答した。その内容については「通帳や保険証書の場所や口座の暗証番号」(30代・男性)、「葬式やお墓の事等をどうして欲しいか教えて欲しい」(40代・男性)などが挙がった。

 調査の結果、60歳以上の10%以上が、遺言書の準備を「している」と回答。さらに遺言書を準備しようと思った理由として「自身の高齢化」や「配偶者や子への配慮」などが多く挙げられた。遺言書について分からない事がある場合は、気軽に専門家へ相談するなど、遺される親族のためにぜひ一度検討してみてはいかがだろうか。

【参照】株式会社ニーズ・プラス https://www.needs-p.jp/

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