元兵庫県明石市長で、夏の参院選兵庫選挙区に無所属で出馬することを表明している泉房穂氏が15日までに自身のX(旧ツイッター)を更新。開幕した大阪・関西万博の問題点を指摘した自身に向けて痛烈な〝口撃〟を繰り返している元大阪府知事、大阪市長の橋下徹氏に対して「政治家としての責任」を問い、「そんなに自信があるのなら」と政界復帰を提言した。
泉氏は14日深夜に更新したXで「『橋下徹氏、万博クレームの泉房穂氏を猛“口撃”「文句だけブー垂れている評論家が最適」政治能力もバッサリ』との見出しの記事。」とネットニュースの内容を引用した上で、「万博のこととなると、随分とムキになるのだなぁとの感想。そんなに万博が大切なら、政治家として万博の成功まで責任を果たせばよかったのに…」と苦言を呈した。
泉氏はそれに先立つ投稿で「1970年の大阪万博に行ったのは、私が小学校1年生の時のことだったが、今でも楽しい思い出として残っている。」と前回開催時の実体験を踏まえながら、「今回の万博も、子どもたちをはじめ来場者にとって楽しい思い出になることを願っている。〝主催者目線〟ではなく、〝来場者目線〟での誠実な運営を切に願っている。」と注文した。
かねて、万博の在り方について問い続けてきた泉氏は、開幕後も「どっちを向いて、誰のために仕事をするのかが問われている。万博も同じだ。関係者の利益やメンツのためではなく、来場者のほうを向いて運営をしていただきたい」「『並ばない万博』と強弁するのではなく、長時間も並ぶなら並ぶと、事前に説明するほうが誠実な対応だと私は思う」「会場の現場で頑張っておられる方々に対しては、感謝こそあれ、批判するつもりは全くない。責任は政治家などの主催者にある」と問題提起している。
一方の橋下氏は「元明石市長の泉房穂氏は、リングは世紀の無駄遣いだ!中止せよ!と騒いでいた。先見の明も、経営能力も0。文句だけブー垂れている評論家が最適」「明石市政くらいの規模なら何とかなっただろうが、万博規模になれば文句ばかり垂れて、全くマネジメントできないやろ。文句ばかり垂れるてる(原文ママ)野党議員になるんやろ。」などと〝口撃〟を続けている。
こうした一連のやりとりを踏まえ、泉氏は15日に更新したXで「言い出しっぺゆえに万博に人一倍の思い入れがあることはわかるが、だったら万博の成功まで政治家として責任をもって最後までやり切るという選択肢もあったように思う。」と改めて提言し、橋下氏に対して「政治の現場を離れて、はや10年。そんなに自信があるのなら、政治家に復帰されてはいかがだろうか…」と呼び掛けた。