不動産買取再販業のAlbaLinkが14日、30代以上の男女500人を対象にした「親の資産状況の把握に関する意識調査」を実施し、結果を公開した。
親の資産について、「全く(31.2%)」と「あまり(36.2%)」を合わせた67.4%が「把握していない」と回答。約3人に2人が、親の資産状況から距離を置いている結果となった。
「話をすることに抵抗がある(30.6%)」「話すきっかけがない(30.3%)」が主な理由に挙がり、「親が話したがらない(14.5%)」が続いた。「遺産をあてにしていると思われたくないし、早く死んでほしいと思っているみたいで縁起が悪い(40代男性)」「一緒に住んでおらず、なかなか改まって話す機会がないから(40代女性)」など、資産について話すことに心理的・物理的なハードルを感じているケースが多い。
親の資産状況について把握したいタイミングは「介護の必要性がでてきた」が28.4%で最も多く、「親が高齢になった(15.2%)」「親が病気になった(10.8%)」と続く。全体的な傾向として、「介護」「病気」「認知機能の低下」など、必要性が生まれてから把握しようとする人が多い。「縁起が悪い」「タブー」といった意識が薄れやすいからだと考えられる。
親の資産を把握することが必要な理由は「老後費用準備の目安になる(32.2%)」「相続トラブルを回避しやすい(31.6%)」「手続きがスムーズになる(24.0%)」の順だった。老後には生活費のほか、介護費用や医療費などがかかるため、親の資産を把握しておくことは大切。事前に相続人間で共有しておくことで、トラブルも防げるとしている。
問題が表面化してから行動するのでは遅いケースもあり、「通帳や権利書などの重要書類がどこにあるか」「保険や銀行口座に関する連絡先を聞く」といったことからはじめ、早めに親子で資産について話し合い、情報共有しておくことをすすめている。