クラフトコーラブームに新たな新風 酒とコーラで「酒煌螺」 Z世代の若き経営者が酒文化に挑戦状!?

仲谷 暢之 仲谷 暢之

かねてよりブームを巻き起こしているクラフトコーラだが、ここにきてクラフトコーラのお酒が新たに注目を集めている。それは昨年10月に発売された「酒煌螺(サケコーラ)」

大のコーラ好きだった株式会社「会花」代表の中澤一彰さんが、コーラがお酒になってたらいいなという発想から生み出したものだが、完成まではなかなか苦労もあったようで……中澤さんにお話を聞いた。

――「酒煌螺」誕生までの経緯を。

中澤一彰さん(以下、中澤):大学3年生が終わった時点で休学してカナダへ留学したんですね。そこでクラフトビールに出会いまして、ビールってこんなにも種類があるのか!ってびっくりしました。

いろんなモノを飲んでいるうちに帰国したら自分でも作ってみたいと思いまして、しかもお酒が苦手な人が飲めるクラフトビールなら、酒文化の裾野もまた違った方向から広がるんじゃないかなと。

それに地ビールは以前からありましたけど、帰国した時はちょうどクラフトビールという名前で再び脚光を浴びてきた頃で、いいタイミングじゃないかなとビールの醸造所に研修に行きまして、今の社名にもなっている「Aika(会花)」という低アルコールのビールを作りました。

でも、正直大変でしたね。クラフトビールを飲みたい人は、そのジャンルに興味のある人が購入しますし、そこは前提としてアルコールありきなので、正直パンチが足りなかったかもと(笑)。

それで次のステップを考えていた時にビール以外にもお酒を好きになるきっかけを作れると思い、そこで昔から好きだったコーラにアルコールが入ってたらもっと好きになるんじゃないかなってところから酒とコーラの融合商品を作ろうと再び動き始めたんです。

パティシエさんと試行錯誤しながら約1年かかって、やっと納得いくものが完成し、販売となりました。やっぱりスパイスのバランスが難しくて。何かが強くてもえぐみや渋みが出ますし、掛け合わせを失敗するとスパイス同士が喧嘩したりするのでそこは本当に大変でした。

そしてどのアルコールを組み合わせるのかっていうのが課題で、いろんなアルコールと合わしてみましたが、日本から世界に発信したいという思いを込めて、老舗の酒造メーカーさんに協力していただいて、日本のお酒と掛け合わせることにしました。実際、一番しっくりきたなと思いました。

「酒煌螺」という名前も、漢字で表現したのは日本発信であるというのをアピールしたくて、それに輝いてほしいという意味も込めて。

―「酒煌螺」の特徴は?

中澤:どのスパイスが突出しているというよりは、クローブ、キャラウェイ、アニス、メース、ナツメグ、花椒といったものが混ぜ合わさってのバランスですね。強いて言えば余韻を残すトンカ豆の甘さ、丸みをもたらす麹の甘さが特徴かもしれません。

もちろんあのコーラの味そのままを想像して飲まれると裏切られます。結果として、僕たちが表現したかったオリエンタルなコーラがこの瓶の中に詰まってます。

―オススメの飲み方は?

中澤:まずは炭酸で割っていただいてクラフトコーラ感を味わっていただけたら。個人的にはしっかり冷やしてストレートかオン・ザ・ロックが好きですが、ミルクで割っていただくとチャイラテのような味わいになりますし、ホットワインと合わせるとスパイス感が前面に出て寒い日にはピッタリかなと思います。

他にもアマレットと合わせたり、アフォガートのようにアイスクリームにかけていただいてスイーツとして楽しんでいただくのもいいですね。それこそいろんなものに合わせていただいてご自分の味を見つけていただけたら嬉しいです。

―これから「酒煌螺」をどうしたいですか?

中澤:世界に日本を代表するお酒にしたいんですよね。ただいきなり世界はハードルが高いので、まずは国内で認知度を上げなきゃと動いています。現在、僕はアドレスホッパーとして、白馬村に住んだり、地方に移り住みながら「酒煌螺」を知ってもらうための仕事をしているんですが、そういう場所を訪れる海外の人に対してアプローチとかしてますね。かなりいい評価をいただいているので、そういうところからの発信力も活かしながら、いつか日本にはこんなお酒があるぞってたくさん注文をいただきたいですね。

  ◇  ◇

現在、酒煌螺はウェブショップや特約店で購入可能。上品な香りとスパイシーな喉越しはSNS上でも話題になっているので、ご興味ある方はぜひチェックしていただきたい。

■「酒煌螺」商品概要
商品:「酒煌螺 -sake cola-」
内容量:700ml
5400円
アルコール度数:12%
ウェブショップ:https://aika-horoyoi.com/products/sakecola

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