米国で初めて未確認飛行物体が目撃されたことから制定された「UFOの日」の6月24日、福島市飯野町地区の展示施設・UFOふれあい館に「国際未確認飛行物体研究所」がオープンした。「国内唯一の専門研究所」と称し、インターネットを通じて国内外から研究員を募集して世界各地の目撃情報を分析し、遭遇にも挑むという。初代所長に就任した超常現象専門誌「月刊ムー」の三上丈晴編集長に話を聞いた。
今年6月、米国防総省が調査報告書を議会に提出したことから、「UFOの存在が公式に認められた」という気運が高まっている。
米情報機関を統括する国家情報長官室は25日、UFOに関する報告書を公表。米軍などからUFOとされる報告が2004~21年に140件以上あり、国防総省の対策チームが分析した結果、大半は実態を解明できていないとした。ただ、報告書によると、18の事例についてはかなりのスピードで移動するなど「異常な」動きを示したとしている。いずれにしても、UFOの有無が国家レベルで俎上にのせられている現実が米国では確かにあり、解明できない深い「謎」の部分があるからこそ、ファンタジーは広がる。
こうした動きは日本にも波及している。三上氏は研究所の公式サイトで「UFOの存在はアメリカ国防総省も認めた。いよいよ人類は宇宙時代の幕開けを迎える時が来た!!」と宣言。開所式では「コロナ禍で巣ごもりしている人も空を見上げるきっかけになる。スマートフォンでUFOの写真を撮影し、研究所に情報を寄せてほしい」と呼び掛けた。
開所式から一夜明け、三上氏は当サイトの取材に対して「UFOは安全保障上の重大な案件です。アメリカ軍が確認したUFOは、飛行速度や飛行原理、当然あるべきの発熱がないなど、いずれも現在の科学では説明がつかない飛行をしている。正体は不明だが、飛行物体としてのUFOは実在する。少なくともアメリカ軍は、そう認識している」と解説した。
研究所のある福島県の中通り北部、福島市の南西部に位置する飯野町地区は「UFOの里」として知られている。同地区北部に位置する千貫森周辺には古くから多数の発光物体の目撃例が見られ、周辺にも多くのミステリーゾーンが存在する事が知られている。そうした背景から、UFOやその他のミステリーに関わる資料を展示する施設として、福島市と合併前の旧飯野町が1992年にUFOふれあい館を開館。UFOに関する資料が約3000点展示されている同館に今回開設されたのが同研究所だった。
町内の至るところには宇宙人をモチーフにした石像もあり、まさに「UFO」で町おこし。この地にはUFOを呼ぶ磁場があるのか。政治経済文化などで東京一極集中が長く続く中、UFO研究の拠点が福島となることの意義を考えた。
三上氏は「研究所がある飯野町には千貫森というピラミッド形の山があります。ふもとには神社もあり、御神体山として古くから崇拝されてきた。いわば古代の聖地から情報を発信できることに意義があると思います。地方には、そうしたパワースポットがたくさんある。地元の魅力を発見して、企画を創造するきっかけにもなればとも思っております」と見解を示した。
福島に誕生した日本唯一のUFO研究所。今後に向け、三上氏は「一般の方々から広くUFO情報を募り、それらを分析して世界に発信していきたいですね。最新の探査装置を使って、UFO観測をしたり、著名なUFO研究家をお呼びして、シンポジウムを開くことができればとも思っております」と意欲的だ。
同研究所では会員を募集する。公式サイトによると、「UFOの存在を信じ、楽しくUFOの話を人前でできる勇気ある人」が対象とのことだ。会員には公式メンバーズカードや限定品グッズ、CIA機密文書などが送られ、会費の一部は千貫森の整備やUFOとの遭遇イベント等に活用されるという。
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