血液が5滴あれば、その人の生物学的な本当の年齢が判明することが分かってきた。AI技術によって、わずかな血液サンプルを採取するだけで、その人の体が老化のプロセスにどの程度対応しているのかを調べることが可能となった。
大阪大学で研究を進める王梓さんは、ある人が同年齢の人々より若く見える理由の解明に繋がるとして話した。「これは始まりに過ぎません。データセットを拡大し生物学的マーカーを追加、モデルを更に改良することで、老化のメカニズムについてより深い洞察を得たいと考えています」
また、研究チームはストレスが生物学的老化に深刻的な影響を及ぼすことを発見。ストレスホルモン「コルチゾール」の濃度が2倍になると、人の生物学的年齢が約1.5倍になることが分かったという。
研究に携わった高尾敏文教授は「ストレスは一般論として語られることが多いですが我々の研究でそれが生物学的老化に測定可能な影響を与えるという具体的な証拠を示しています」と説明している。