「東京のへそ」と呼ばれる場所を知っていますか。「東京のへそ」は、1998(平成10)年の都議会リポート6月号「東京のなんでもNO.1」で紹介されています。
「へそ」というのは真ん中にあるということではなく、東京の重心にある場所という意味です。その場所は京王井の頭線「西永福」駅近くにある「杉並大宮八幡宮(はちまんぐう)」という都内有数のパワースポットです。
ここは源氏にゆかりのある神社です。奥州で起こった前九年の役(1051~1062年)を鎮めるように、後冷泉天皇の勅命を拝した鎮守府将軍・源頼義が、この地で武運を祈り出陣。平定後の1063年に神社を創建したのが縁起です。また、頼義の子、八幡太郎義家も後三年の役(1083~1087年)後、父にならい社殿を修築し、境内に1000本の若松の苗を植えたと伝えられています。
実はその「杉並大宮八幡宮」に、神様なのか妖精なのか分かりませんが「小さいおじさん」が時折現れ、目撃すると幸運が訪れるいう都市伝説があります。10年以上前にテレビ番組で「身長20センチほどのスーツを着ている小さいおじさん」が出没すると話題になりました。当時、俳優の的場浩司らがTV番組で熱く語っていましたが、今もその話は脈々と語り継がれています。今回、その「杉並大宮八幡宮」で「小さいおじさん」探しにトライしました。
日本では小人の話は珍しくありません。昔話に「一寸法師」「かぐや姫」などの話があります。また、古事記には「少名昆古那神」、日本書紀では「少彦名命」とされる小人の神が登場しています。アイヌの神話には、蕗の下の人という意味の「コロボックル」も小人も登場します。ここは、1969(昭和44)年に旧境内地から弥生時代の祭祀(さいし)遺跡などがみつかった地です。神や妖精である小人の1人や2人が住み着いていても不思議ではないのでしょうか。