急増している「スマホ指」悩ましい手首や指の変形、痛み…レジタンス運動が有効 識者に聞く

米田ゆきほ 米田ゆきほ

手首や指の変形・痛み、こわばり・冷えが起こる「スマホ指」が問題になっている。

長時間のスマホ使用により小指や親指の変形、手首のこわばり痛みを訴える人が急激に増加。重量化も関係しており、13年前110グラム程度だったスマホが現在は約240グラムほど。さらにケースを含むと300g近くになることも。指専用テーピングを販売するニチバン株式会社が男女5,850人を対象に行った調査を元に算出すると、日本で手首に痛みを持つ人は700万人と推計される。スマホが体に及ぼす影響とはどれほどのものなのか。稲毛病院整形外科・リハビリ科の佐藤務さんに聞いた。

――スマホ指の原理と症状とは?

佐藤:スマホ操作での手指の屈伸の繰り返しで、腱や関節に負担がかかり炎症が起こっていると考えられます。操作の仕方によっても異なると思いますが、特に親指や親指側の手関節あたりを痛める人が多い印象です。腱鞘炎や関節炎、関節症は疾患なので、そのまま放置すると悪化する可能性もあります。思い当たる方は整形外科を受診し、相談するのがオススメです。

――解消方法は?

佐藤:休息と、指や手首の筋肉を鍛えるレジスタンス運動が良いでしょう。手の力を抜き軽く指を曲げた状態で両手の指先を合わせて軽く一定の力で押し合うのもオススメ。15~30 秒ぐらい押し合ったらゆっくり 軽くグーパーを繰り返し、痛みがないか確認してみてください。痛みがなければ、何回か繰り返してみましょう。

手を使わない休息も重要ですが、精神的にゆったりし副交感神経を優位にすることも手指の血流改善には有効です。お風呂でゆっくり温めながら、手のひらと指の根元から先にかけゆっくりマッサージするのも良いでしょう。また指の可動域を制限するために、テーピングを行うのもオススメです。

―― その他、スマホが体に及ぼす影響は?

佐藤:

スマホは手指を酷使する一方、頭から首、腰、肩、肘、手関節は同じ姿勢が持続するためスマホ首と呼ばれる肩こりや腰痛の原因となります。また目を酷使するため眼精疲労が生じたり、長時間集中力を持続することによる脳疲労や全身倦怠感も生じる可能性があります。その他、歩きスマホや車の運転中の使用など誤った使用による過失事故により他人の体も傷つける可能性があり注意が必要です。スマホ中毒など体だけでなく精神に影響を及ぼすこともあります。

◇ ◇

SNSでは「最近手首が冷たくて指も痛いけど、もしかしてスマホ指か?」「小指が痛いのももしや…」「これってあるあるなのか」などの反応が見られた。今や買い物もエンタメも勉強もスマホで完結する時代。使用時間を短くするのは難しいが、ストレッチやテーピングなどを活用し、上手に付き合っていきたい。

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