【30秒で泣ける】140文字で泣ける「タイパ文芸」読書離れに歯止めかける!? ショート動画で一気に拡散

米田ゆきほ 米田ゆきほ

140文字ほどの短い文章で読者を感動させる「タイパ文芸」が注目されいてる。

SNSや動画コンテンツの普及などにより、若者の読書離れが進む中、登場したのは、Xの投稿1回分ほどの短い文章で完結し、かつ読者を感動させる「タイパ文芸」というジャンル。中でも、スターツ出版が刊行した『すべての恋が終わるとしても』(著:冬野夜空)はシリーズ累計50万部を越える大ヒットとなった。仕事や暮らしにも効率・タイムパフォーマンスが求められる時代が、ついに読書にも到来した理由とは?スターツ出版の編集担当に話を聞いた。

ーータイパ文芸とは?

編集担当:弊社の作品に関して言えば、140字小説ほどの短い文章で構成された超短編集で、「30秒で泣ける!」というタイムパフォーマンスの良い作品です。中でも弊社が刊行した『すべての恋が終わるとしても』は異例の大ヒットとなりました。

ーーどのようにブームになったのでしょうか?

編集担当:短い動画コンテンツからバズり、中高生に広がりました。TikTokやYouTubeショートのような短い動画コンテンツを見る感覚で読書を楽しめる点が、TikTokユーザーの方に刺さったのではないかと思います。

ーー“早く泣ける”と謳われた商品が多いように感じます。

編集担当:たしかに「作品に自分を重ねて泣いた」という感想は多いです。泣ける作品というよりは、共感性の高い作品は、すぐに感情移入できるという点でタイパと相性が良いのかもしれません。

ーー泣くとストレス値が下がるような説もありますが、読者はどんな使い方をしていますか?

編集担当:TikTokで一番投稿が多かったのは、ベッドの上に書籍が置かれた動画でした。毎日夜寝る前に、1作読んで眠りにつくという楽しみ方をされているようです。短い時間で読み切ることができるため、朝読の書籍として読んで頂くことも多いです。

ーー読者の方へメッセージを。

編集担当:感想で「本を初めて買いましたが、読書が好きになりました」という声をよく頂きます。読書に苦手意識のある方や、本を普段読む習慣のない方にも、ぜひ手に取って頂き、読書を好きになるきっかけになれたら嬉しいです。

◇ ◇

SNSでは「短くて感動する作品は誰でも好き」「ゆっくり時間をかけるのが読書の楽しみ」「労働環境が年々厳しくなっているから生まれた文化では」「推理小説とは相性が悪いかも」などの賛否が集まった。30秒で完結する物語。読書習慣の無かった若者や、労働や育児に疲れた人々にうってつけの文芸かもしれない。

「すべての恋が終わるとしても」:https://novema.jp/article/starts/fuyuno/202401

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