何気ないSNS投稿も〝落とし穴〟に!留守期間がバレバレ GW後半も注意したい「空き巣対策」元刑事が解説

北村 泰介 北村 泰介
画像はイメージです(luckybusiness/stock.adobe.com)
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 ゴールデンウィークも後半に突入した。3日からは暦通りの4連休となるだけに旅行などで家を空ける人も増えるだろう。そこで気になるのが住宅を対象にした「侵入窃盗」、つまり「空き巣」の被害だ。元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏が2日、よろず~ニュースの取材に対して、その防犯対策を解説すると共に、SNSへの投稿も侵入窃盗犯が狙いを定める際のデータになるケースもあるという〝落とし穴〟を指摘した。

 警察庁が発表したデータによると、住宅対象侵入窃盗は、2004年から減少しており、22年は1万5692件で前年比-9・2%だったが、同庁は「1日当たり約43件発生しており、いまだ多くの住宅が被害に遭っている」と警告している。さらに宅配業者を装ったり、窓ガラスを破壊して住宅に押し入るなどの悪質な手口による侵入強盗事件は22年に129件発生と、前年比20・6%も増加している。

 防犯対策として、小川氏は「長期不在時に新聞の配達を止めておく方は結構いるのですが、郵便物や宅配物については気づかないことが多い。郵便物は不在時には配達停止にしてもらい、帰宅後にまとめて配送してもらうように頼むこともできます。宅配物は、玄関のドアポストに不在通知票を挟んで外から見えている状態があり、その不在通知を確認して狙いを定める空き巣の犯人がいるので,不在通知をドアポスト内に完全に入れてもらうように頼むか、届き物があると分かっていれば配送日を事前に指定しておくことをお勧めします」と説明した。

 また、同氏は「夜の18時-21時頃の時間帯に部屋の明かりがついていないと留守だと分かりますので、不在時であっても部屋の電灯が一時的につくようにタイマーでオンとオフの設定をすること。門灯も昼間からつけていると不在だと分かるので、タイマーにしておくか、太陽光で充電して夜だけつくものにするのもいい。あと、室内でテレビが映っているように外から見える『テレビシュミレーター』というものも、それほど高価ではなく売られていますので利用するのもいい」と付け加えた。

 さらに、小川氏は「『音』と『光』と『時間』と『目』、これらが空き巣の嫌がるものです。『音』ですと、防犯グッズとして音が大きく鳴るように加工された砂利などがある。『光』では、人の動きを感知して点灯するセンサー付きライトを死角になる場所に設置すること。侵入時に『時間』がかかると空き巣は嫌がるので、補助錠を窓の上部に設置すること。『目』というのは防犯カメラです」と補足した。

 一方、SNSに何気なく投稿した内容が、空き巣にとってターゲットとなる住所を特定するヒントになることもあるという。

 小川氏は「SNSに『海外旅行に行きます』など書き込むのは控えた方がいいです。まして、『来週の月曜日に帰ってきます』などと書き込むのは、家を留守にしている期間を公にすることになるのでやめてください。SNSに住所を書いていなくても、投稿した自宅や周辺の風景が映った写真などから場所が割り出されることもある」と指摘。「みなさんにとって、安心安全な、楽しいゴールデンウィークになることを願っております」と呼びかけた。

 X(旧ツイッター)などSNSでは身内や親しい間柄での〝交換日記〟のような感覚でプライベート情報を投稿することもある。だが、その個人情報が全世界に発信され、不特定多数の人たちの目にも触れていることを忘れてはならない。

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