NASA(米航空宇宙局)が、火星のシミュレーション空間に1年間住む人々を募集し始めた。4月2日までに4人を募っており、テキサス州のジョンソン宇宙センターにある火星を模した1700平方フィート(158平方メートル)の居住空間「マーズ・デューン・アルファ」で生活することとなる。
火星の状態を正確に再現した空間で参加者はスペースウォークを体験するほか、身体的及び行動に関する健康をチェックされ、家族から離れた孤立生活への忍耐力が求められる。
条件としては、30~55歳の米国人であること、生物学、物理学などの分野で修士課程を修了していることなどが挙げられている。参加者には、同空間で起きている間は1時間10ドル(約1500円)が支払われ、合計6万ドル(約900万円)ほどの報酬が見込めるという。
NASAは「このアナログミッションは、可能な限り現実の火星に似せて行われます。資源の制限、孤立、設備故障、重い作業負荷といった環境ストレス要因も含まれることになります」と発表しており、「アナログ中のクルーらの主なアクティビティにはスペースウォーク、VRコミュニケーション、作物の生育、食事の準備、消費、運動、衛生活動、メンテナンス、個人の時間、科学的研究、睡眠が含まれる予定です」としている。