「絶対部屋で開けちゃダメ!」桜島の降灰が詰まったナゾの缶が話題 原材料名は「垂水市の苦悩」

松田 和城 松田 和城
鹿児島県・桜島の降灰が詰まった缶詰「灰缶詰~ハイ!どうぞ!」(100円)
鹿児島県・桜島の降灰が詰まった缶詰「灰缶詰~ハイ!どうぞ!」(100円)

 鹿児島県・桜島の降灰が詰まった缶詰「灰缶詰~ハイ!どうぞ!」(100円)が突然、ネット上を中心に注目を集めている。購入者が興味本位で開封後、中の灰が部屋に舞い散り掃除に追われた体験から「絶対開けるなよ」と注意喚起したツイートがきっかけ。桜島の降灰量が多い垂水市が企画・デザインを行い、2010年から鹿児島空港などで販売されている。

 缶の側面には、原材料名「桜島の降灰、垂水市の苦悩」、内容量「ありがたくない、空からの恵み100cc」、使用期限「皆さまの興味が無くなるまで」とユニークな商品説明が続く。10年に桜島の年間噴火回数が1000回を超えたことをきっかけに企画された。鹿児島地方気象台公式サイトによると、昨年の噴火回数は145回だったものの、数の多さはすさまじい。

 垂水市水産商工観光課の担当者は、よろず~ニュースの取材に応じ「県外の方だと、灰が空から降ってくるのはイメージが付かない。購入ターゲットとして、それを体験してもらおうと」と説明した。修学旅行生のお土産や、県外に出る人たちにとって〝ゆかりの品〝として浸透してきた。地元の教師から教材としての使用依頼も受けたという。大正大噴火から100周年の2014年には、中身はそのままで、溶岩が流れ出る派手なパッケージに変わった「プレミアム盤」を1914個限定で販売した。(現在は取り扱っていない)

 担当者は話題のツイートを確認したといい「ご自宅で開封するのはオススメしないですね。細かいので思ったより舞うんです」と苦笑い。体験する際は、周りに迷惑がかからないような外での使用を促した。

 12年前に販売開始した商品が思わぬ形でバズり話題に。担当者は「鹿児島を知るきっかけの1つになれば。体験して行ってみようかなっていう気持ちになっていただければ」と期待を寄せた。この商品は鹿児島空港の他、道の駅たるみず湯っ足り館、道の駅たるみずはまびら、鹿児島市の山形屋(1号館)の4カ所で販売中だ。

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