株式会社AZWAYはこのほど、30~60代の男女300人を対象に、「親が元気なうちに話しておきたいこと」に関するアンケートを実施、結果を公表した。
調査によると、最も多かったのは「介護が必要になったときの希望」で67.7%。「財産・貯蓄の状況(51.7%)」「お墓・葬儀の希望(51.0%)」「実家の今後(49.0%)」「医療・延命治療の希望(48.7%)」「重要書類・パスワードの保管場所(48.7%)」と続いた。介護、財産、葬儀、実家、医療など、本人の希望が分からないと家族だけでは判断しにくいテーマが上位に並んだ。
親と「もしものときの備え」について話し合ったことがあるかを尋ねたところ、最も多かったのは「少しだけ話したことがある」で49.0%だった。「話したいが切り出せない」が38.7%、「しっかり話し合っている」は7.7%、「話す必要を感じていない」が4.7%だった。
家族にとって大切な話である一方、日常会話の中では切り出しにくいもの。多くの人が必要性を感じながらも、十分な話し合いに至っていない様子がうかがえる。
話し合いを切り出せない理由に近いものを聞いたところ、最も多かったのは「親がまだ元気なので実感がない」で33.3%だった。年代別に見ると、30代で43.3%と突出。40代では26.7%、50代では20.4%となり、30代では親の介護や相続をまだ現実的な問題として捉えにくい人が多いことが分かる。親が元気でいることは安心材料だが、将来の話し合いを先送りにする理由にもなりやすいとも言える。
また、50代では「何から話せばいいか分からない」と「切り出せている」がともに28.6%。親の将来がより現実的になってきても、実際に何をどう話せばいいのか分からないという悩みは残っているようだ。
通帳・保険・年金など、お金まわりをどのくらい把握しているかでは、「ほとんど知らない」「まったく知らない」を合わせると66.7%にのぼった。親子であっても踏み込みにくいテーマだが、いざというときには避けて通れない情報でもある。金額の詳細まで共有するのが難しい場合でも、「通帳や保険証券はどこにあるのか」「年金や保険の書類はどこに保管しているのか」など、最低限の情報だけでも確認しておくことが、将来の負担を減らすきっかけになりそうだ。
親の介護が必要になった場合の準備について尋ねたところ、「考えたくないが気になる」が48.0%で最も多かった。「なんとなく考えている」が29.7%、「まだ先のことだと思っている」が18.0%、「具体的に準備している」が4.3%。転倒、入院、認知症の進行などをきっかけに、仕事や家庭生活を調整しながら対応を迫られるケースもあるが、今回の結果からは、気にはなっているものの、考えること自体に重さを感じて先送りにしている人が多いようだ。
親の今の生活について、気になっていることを複数回答で尋ねたところ、「一人でいるときに転倒・体調急変しないか」を心配する声が35.7%で最も多かった。「認知症の兆候がないか(34.3%)」「運転が危なくなっていないか(29.7%)」「詐欺・悪徳商法に引っかかっていないか(19.0%)」「お金に困っていないか(15.3%)」と続いた。親の年齢が上がるにつれて、日常生活の中での急な体調変化や事故をより現実的に心配する人が増えている。
親の介護・相続が発生したとき、自分の生活への影響で最も不安なことを尋ねたところ、「介護費用・相続費用の負担」が28.7%で最多だった。年代別に見ると、30代では「介護費用・相続費用の負担」が最多だったが、40代では「自分自身の体力・精神的な余裕」が33.3%、50代では42.9%と最も高くなっている。子の年代が上がるにつれ、仕事や家庭、自分自身の健康管理と親のサポートをどう両立するかが、より現実的な悩みになっているようだ。
介護や相続は、突然現実になることがある。まずは「介護が必要になったときにどうしたいか」「重要書類はどこにあるか」「実家を今後どうしたいか」など、確認しやすい内容から少しずつ話し合うことが、将来の負担や後悔を減らす一歩になる。