「にわかに信じられない細長の境界」大阪市東住吉区から松原市側に600mも食い込んだ“謎の土地”が話題

中将 タカノリ 中将 タカノリ

大阪市東住吉区松原市をへだてる奇妙な境界線がSNS上で大きな注目を集めている。

きっかけになったのは地図情報会社の国内最大手として知られる株式会社ゼンリンのX公式アカウント(@ZENRIN_official)が

「さきほど、にわかには信じられない細長の境界に出会いました👀この境界ご存じでした...?」

と投稿した1枚の地図画像。

大和川を南に越えた飛び地のような部分からさらに約600メートルも松原市側に食い込んだ東住吉区の土地。付近ななんの変哲もない市街地だが、なぜこのような不自然な境界が出来てしまったのだろうか…ゼンリンの投稿に対し、SNSユーザー達からは

「なにこれ不思議!!!」
「拡大すると線が消えるのでここまでが限界ですがよく見ると家の半分だけ東住吉区っていうお宅もありますね。」
「分かんないですけど、この細いところから、住吉区にとっては大事な神社があってって言うことでは無いでしょうか?
福島県にも似たような細いところありましたよね?」
「おおっ、ここは⋯
注射針、じゃないですか(⸝⸝⸝ᵒ̴̶̷ ⌑ ᵒ̴̶̷⸝⸝⸝)✨
(地理ヲタで、知ってる人は、知っている)

道路だけが大阪市、っていう、謎エリア(?)です⋯❕」

など数々の驚きの声が寄せられている。

ゼンリンの担当者にお話を聞いた。

ーーこの境界に気付かれたきっかけをお聞かせください。

担当者:当社X(旧Twitter)アカウントでは、地図を読む楽しさをお伝えするために、造語ですが地的「地図地理~」なネタを日々ポストしています。つきまして、ネタを探すため日々当社の住宅地図をチェックするようにしています。

先日大阪市の東住吉区を地図で見ているとき、たまたまこの不思議な境界線を見つけまして…ポストいたしました。

ーーどうしてこのような境界が成立したのでしょうか?

担当者:その後ポストをするにあたって境界の経緯などを調べましたところ、江戸時代に人工川である大和川により当時の矢田村が分断されましたが、古来より村の氏神である阿麻美許曾神社を参道とともに矢田村に残した結果、今もこのような境界となってるそうです。

「地図を読むことで地域の歴史を知ることができる」、まさにこれを体現した事例だと思いました。

ーー他にも一見、不自然に見える境界がありましたら例としてお聞かせください。

担当者:有名ですが、やはり飯豊山にまたがる境界ですね。同様に神社までの参道が、福島県として山形県と新潟県に食い込むように残っています。

ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください。

担当者:こういった境界にみなさん大変ご興味があるようで驚きました。境界が可視化されているのも地図ならではですので、ぜひこの機会に「地図を読んで」いただけたら幸いです。

◇ ◇

ゼンリンのX公式アカウントには今回のように地図を読む楽しさが伝わる投稿が盛りだくさん。地図好き、地理好きの方はぜひチェックしていただきたいアカウントだ。

株式会社ゼンリン 会社概要

本社所在地:福岡県北九州市戸畑区中原新町3番1号
公式ホームぺージ:https://www.zenrin.co.jp/
Xアカウント:https://twitter.com/ZENRIN_official

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