こんなことをされるなんて…日本の公共施設で横行する外国人への対応が話題に

中将 タカノリ 中将 タカノリ

日本の公共施設で横行する外見差別がSNS上で注目を集めている。

「日本到着。

入国するために空港で4回も『日本人です』と言わなきゃいけなかったし、日本パスポートレーンに並んでいたらなんとわざわざ走ってきて『違う!(タメ口)』と職員さんに言われました。

私の手元にあるパスポートではなく、顔だけでそこまでの判断をすること、逆にすごいですね。」

と自らの体験を紹介したのは差別問題のインフルエンサーとして活動するあんなさん(@annaPHd9pj)。

日米の"ミックス"として生まれたあんなさん。その容貌により、これまで空港のみならず役所などの公共施設でも外国人と判断され、明らかに無礼な言葉遣いや態度で接されることが多かったそうだ。

日本にルーツを持つ人が外国人として扱われることも、外国人が日本で差別的な扱いを受けることもあってはならないこと。

あんなさんの投稿に対し、SNSユーザー達からは

「昨年、韓国へ行きましたが入国審査とてもスムーズで日本との差に驚いたものです。いきなりタメ口も大変失礼ですよね。」
「どんなに楽しかった旅行や帰省も空港でいつも台無しになる...」
「コレ、昔、フットサルの仲間だった『アフリカ系日本人』の知人が言っていました。
しかも、アフリカ系に対してはかなり職員が高圧的らしく、日本語で『日本人ですけど』って言っているのに『日本語分かる?』って詰問されたと。
しかも一度や二度じゃないと。
今でも変わらないのですね。」
「すごい『おもてなし』の国ですね」

など数々の驚きの声や共感の声が寄せられている。

あんなさんにお話を聞いた。

中将タカノリ(以下「中将」):同様の体験をされることはよくあるのでしょうか?

あんな:日常茶飯事です。一歩外に出れば、自分のルーツを問われたり、外国人扱いを受けることを覚悟しながら毎日外出しています。

転入届を出そうと都内の役所に行ったところ、順番札の機械の隣に立っている総合案内の方にいきなり「在留カードを用意してくださいね」と言われたことがあります。その後私が「日本人です」と伝えると、「申し訳ありませんでした」と謝られましたが、その日は1日モヤモヤしたままでした。

私を含むミックス当事者のほぼ全員がアイデンティティクライシスを経験しています。自分は何人なのか。どこに所属すべきなのか。この問いは、外で外国人として扱われたり、「ハーフですか?」と他人から聞かれることによって強化されてしまいます。その結果、当事者のメンタルヘルスに大きな影響を与えてしまいます。

中将:日本の外国人に対する対応へのご感想をあらためてお聞かせください。

あんな:外国人に対し、十把一絡げに「外国人は〇〇」といった発言がなされるなど、日本ではゼノフォビア(外国人嫌悪)とレイシズム(人種差別)が横行しており、「日本人」と「外国人」という架空の対立軸が作られています。これは行政レベルでのシステミック・レイシズムがあることと、それに抵抗するための法整備や教育が行われていないことが大きな理由であると考えます。

私の大学の同級生で、韓国人の友人は、引越しの際「外国人」であるが故になかなか物件が決まりませんでした。この話をすると「田舎の話でしょう?」と言われるのですが、都内の出来事です。

今回、私が投稿したエピソードで乗っていた飛行機はマニラ発でした。乗客の大多数はフィリピンの方々でした。私は今回の空港職員の対応は、それも関係していると思っています。「白人圏」から帰国する際よりも、今回のようにその他の地域から帰国する時の方が、職員さんの悪対応が目立つように感じます。日本国内の白人至上主義、ヨーロッパ信仰が原因だと思います。

中将:これまでの反響についてお聞かせください

あんな:大きな反響をいただきました。私と同じ、または似た境遇の方々から、似た経験をしたという経験談をいくつもいただきました。

当事者でない方々からは、空港のお粗末な現状に対する批判、落胆の声をいただきました。しかしそれと同時に、二次被害ではないかと思うような反応もあり、改めて日本の人種差別への取り組みの必要性を痛感しております。

いつか、こんな発信をしなくても良いような社会になるように、これからもインフルエンサーとして精進してまいる所存です。

あんなさん関連情報

Twitterアカウント:https://twitter.com/annaPHd9pj

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