有名老舗焼き鳥店「江戸政」が突然閉店 看板メニュー「生つくね」がSNSで炎上「叩かれて当たり前」

杉田 康人 杉田 康人
20日に閉店した「江戸政」
20日に閉店した「江戸政」

 東京・東日本橋にある焼き鳥の名店「江戸政」が、20日に突然閉店した。店頭の店主による貼り紙では「突然ではありますが、諸事情により、このたび江戸政は、2022年9月20日をもちまして、閉店することとなりました」とあり、急な決断だったことを表している。

 続けて「これまでの皆様からのご支援、心より感謝申し上げます。お店に足を運んでくださった皆様、長い間、本当にありがとうございました」と結んでいる。1924年(大正13)に創業。平日午後5時に開店し、長くても2~3時間しか営業しない立ち飲みの〝幻の焼き鳥屋〟として評判だった。98年続いた老舗としては、あまりにもあっけなすぎる別れとなった。

 同店の店主はこれまで、Googleマップ上で最新情報を投稿していた。18日には「SNSにて江戸政について批判の書き込みがあると一報を受け」と、20日からメニューを限定すると告知している。看板メニューだった「生つくね」が、ツイッターなどのSNS上で論争になっていた。

 閉店した20日には「食の安全と飲食店への信頼を脅かす営業をしていたことに責任をとり本日にて両国橋際江戸政を閉店することを決断しました。SNSの内容を重く受けめ、騒動の発端への責任をとるためにも閉店します。お騒がせしてしまい誠に申し訳ございません(原文ママ)」と謝罪している。

 続けて「自分が閉業を決意したのは、SNSで叩(たた)かれたからではありません。叩かれて当たり前の時代に未だに生を出し、お騒がせしたことを深く受け止め自業自得の責任をとる。と、いう事です。炎上の原因は自分の認識の甘さが招いたことです」と、閉店理由を説明した。

 店主は別の投稿で、店を継ぐ際に「もし当代の自分が運営する江戸政の中で食中毒を出した場合、その日に江戸政を閉店する」ことを決意していたことを明かしながらも「食中毒を出してしまったら、江戸政を閉店したとしても、その方が危険な状態になる可能性を何よりも一番に考えるべきだったと感じています」と、難しい立場を明かしていた。

 店の前で「閉店したの!?」と驚きの表情を上げていた近くの20代女性は「本当に残念すぎる。一度食べておいしくて、生つくねにハマった。友だちにも食べさせてあげたかった。もう食べられないか…」と店を眺めていた。

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