宮崎市がギョーザ購入額の日本一に!オーソドックスなのに1位になった意外すぎる理由

杉田 康人 杉田 康人
写真はイメージです(gontabunta/stock.adobe.com)
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 総務省が8日、公表した2021年度の家計調査によると、宮崎市のギョーザ1世帯あたり年間購入額が4184円となり、全国主要都市で1位になったことが分かった。

 2020年度は3位で、ギョーザの年間購入額日本一を争う宇都宮市、浜松市の2強を抜き去っての日本一。悲願達成に、市内のギョーザ専門店などで構成される宮崎市ぎょうざ協議会が同市役所で「2021年ぎょうざ年間『購入頻度』『支出金額』結果報告会」を開催。地元では、トップニュースの扱いで大きく報じられた。

 宮崎市ぎょうざ協議会の渡辺愛香会長は「2020年は3位と大変悔しい思いをしましたが、協議会の皆様と戦略を練り直し宮崎市、宮崎観光協会のご協力のもと、地道な消費促進活動を通年行ってきました。念願の日本一は、宮崎の観光をさらに盛り上げるものとして本当にうれしい」とコメントした。

 宇都宮と浜松の激しい戦いは有名だったが、いきなりスポットライトを浴びた宮崎ギョーザ。総務省の調査では外食は対象外で、宮崎市観光協会の担当者は「宮崎では、昔からギョーザを家に持ち帰って食べる習慣があったが、さほど意識はしていなかった」と振り返る。2013年に初めて全国の都道府県庁所在市、政令指定都市の中でベスト10入り。2015年には3位、2020年上半期では1位になり、頂点への機運が高まったという。

 「宮崎のギョーザを新たな観光資源に!」をコンセプトに2020年9月、宮崎市ぎょうざ協議会が発足。官民挙げてのキャンペーンも始まった。市内の百貨店や大規模会場などで、ギョーザの販売会をひんぱんに実施。観光協会担当者は「〝ギョーザを食べて日本一になろう〟というというPRもあり、市民にも意識が高まったのでは」と、地元愛もくすぐった。

 宮崎ギョーザの特徴を観光協会の担当者に聞くと「特徴がないのが特徴。オーソドックスなギョーザです」と話す。宮崎は豚肉やキャベツ、ニラの生産量が全国トップクラスで、地元の豊かな食材をふんだんに使っているという。東京、大阪などではなかなか味わえない一品だが「今後、地元有名店の出店や、各地のイベントなどでPRしていくことになるのでは」と、県外への〝本格進出〟を予告していた。

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