俳優のベニチオ・デル・トロが、新作映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』で、ウェス・アンダーソン監督の指揮下での演技を、劇場でのパフォーマンスに例えている。
ベニチオは、豪華キャストが集結した同映画でモーゼ・ローゼンタール役として出演、アンダーソン監督の演出について、「彼の演出はとても緻密で、何を求めているのかがとても明確なんだ」「本当に楽しかったよ。驚いた。ある意味、舞台で演技をやっているような感覚だった。彼は真実に忠実で、それはとても新鮮なことだった」と、メトロ紙に語った。
同映画は、20世紀のフランスの架空の都市を舞台にしており「僕は時代を遡りながら育ったんだ。今でも、ハンフリー・ボガートの映画に追いついたところだ。この時代に生きていて、選択肢があることの素晴らしさを感じている」とベニチオは冗談を言いつつ、そのノスタルジックな雰囲気を楽しんだと話した。
一方、ベニチオは、ドクター・ゴンゾ役のために約20キロ体重を増やして挑んだ映画『ラスベガスをやっつけろ』での演技を振り返り、カルト的な人気を誇るテリー・ギリアム監督の同映画に対する悪い評価には困惑したと語っている。
「1998年の『ラスベガスをやっつけろ』のような映画を考えてみて。あの時の経験は異常だったよ」
「批評が出てきて、映画が大打撃を受け、映画が公開されてもほとんど誰も見てくれなかった。でも、年月を追うごとに成功していったんだ」
「それは僕自身の、また僕たち全員の努力のたまものだ。僕はかなり体重を増やしたんだけど、すべて自分でやったことで、トレーナーと一緒にやったわけではない。たった8週間でそれを成し遂げた」
「僕のことが書かれていないレビューもあったよ。映画の中で見なかったのかな?スクリーンの半分を占めていたのに」