元HKT48で、タレント、起業家としても活躍する「ゆうこす」こと菅本裕子がこのほど、よろず~ニュースのインタビューに応じた。これまでほとんど明かしてこなかったHKT時代の心境や、ネット上での〝炎上〟の本質、さらに、今後のSNSの発展予想に至るまで、タレント&経営者の両面を見せながら語った。
HKTに加入して、わずか半年でグループを離れた。現在はHKT時代のエピソードに触れることはほとんどないが、「別に話したくないわけじゃないんです。ただ、本当にちょっとしかいなかったから、話せることがほとんどないんですよ」と笑った。
そんな中、当時の心境を改めて吐露。「(所属していた)10年前は、相手の気持ちを大事にしすぎたと思う。何かを言われたら、それを全部インストールしちゃう。例えて言うなら、吉野家は牛丼だけだからいいのに、『パスタも売れよ』って言われて、何だかわからなくなっちゃうみたいな(笑)。アンチとかいろんな人から、ああしたほうがいい、こうした方がいいと言われて、ブレブレでした」と振り返った。
16歳の少女にのしかかってきた、正体の分からない重圧。「自分の気持ちを言葉にして相手に言えなかったし、言えても〝怒り口調〟になっちゃったり…でしたね」という。「相手の気持ちを尊重しつつ、自分の気持ちも尊重するのは、難しいと思うけど大事ですよね」としつつ、「特にSNSでは、鍛えられましたね…」としみじみ語った。
HKT48を卒業した後、ネット上では心ないうわさ話が飛び交った。「あることないこと、というか、『ないことないこと』を言われて、いくら否定したところでムダ。そういう世界なんだと感じましたね」と苦笑い。「ネット上って、正しいか正しくないかではなくて、『何が面白いか』が正義になるんですよね…」と、〝経験者〟ならではの言葉が口を突いた。
経営者として再出発してからも、ネット上での〝炎上〟とは隣り合わせだ。「最後にしたのが多分、1年前ぐらいで、心にグサッと刺さる感じが、久しぶりに来ました」と明かした。さらに「(炎上で)落ち込むと、みんな落ち込んだところにさらに刺しに来る」と、炎上の本質を分析した。
加えて「一般論でいうと、やっぱり人は『安心したい生き物』だと思ってます。誰かが石を投げていたら、私も投げなければ、投げるのをやめたら私もやめなければ…って思うもの」と持論を展開。「発信者として、タレント起業家として思うのは、何かを発信するときは、『前向きに』『ポジティブに』ということです。石を投げられやすい空気を作ってしまうのは、やっぱり良くない。常に前向きに、ポジティブにというのは、指原さんも上手だと思います」と、自身の卒業後にHKT48に加入した〝絶対女王〟の名も挙げて語った。
炎上にも耐えつつ、SNSを有効活用して、年商7億円の経営者にまで上り詰めたゆうこすに、これからのSNS時代の展望を問うたところ、「1つは、『生配信』は絶対来ると思う」と断言した。「ちょうどコロナ禍があって、私が扱っているPR案件は生配信が多かった。インスタグラムやツイッター、YouTubeにも生配信機能が付いて、生配信が簡単にできる機材も増えてきましたから」という。
そしてもう1つは「コミュニティー型のSNS。以前『mixi』とかがあったとんですが、ある意味〝つながりすぎ〟で、ユーザーが疲れてしまった部分はあったと思います。ツイッターやインスタグラムは個人発信で、今は逆に『SNS孤独』っていう言葉があるぐらいで、周囲とつながれない。何かの部屋があって、底に集まって何かを話すっていうSNSがなくなってるんです。私はその時代を経験していないんですが、時代ってらせん状に回っていくのものなので、そういうものがまた生まれてきたらいいなと思っています」と話した。