日本維新の会の岩谷良平幹事長(42)が19日、国会内での定例会見で、政治団体・NHKから国民を守る党党首の立花孝志氏(57)が維新の岸口実兵庫県議(60)から文書の提供を受けたと主張し、岸口氏が否定していることについての調査結果について言及した。
維新の吉村洋文代表(49)から党内調査を指示された岩谷氏は立花氏、岸口氏の双方からヒアリング。調査結果を報告書にまとめ、県組織の兵庫維新の会に渡すとした。「党規に反するようなことがあった場合は、処分権限は兵庫維新の会にありますので、兵庫維新の会の方にしかるべき報告をし、処分については委ねるということになる」と説明した。
岸口氏への処分について、兵庫維新の会に委ねると強調した岩谷氏は「立場上、軽率だったとは思っている。一方で、例えば極端な話、除名処分とかいうものに該当するような大きな違法行為があったわけではないと認識しています。百条委員会の委員さんは守秘義務が法的に課されていないと聞いている。法的問題はない。あくまでも、政治倫理上問題がある軽率な行為」と私見を述べた。
岩谷氏と幹事長代理の金村龍那衆院議員(45)が行った16日のヒアリングで、岸口氏は2024年11月1日、立花氏と会ったことは認めた。文書を立花氏に渡した人物については「仲介にあたっていたAさんという民間人の方と一緒に立花さんに会っているわけですが、どちらが実際に物理的に立花さんに手渡ししたのかというところは少し記憶もおぼろげである」と話したという。
岸口氏は「文書を立花さんに渡すであろうということもわかりながら、その場に実際に同席したということをもって、自分が手渡したと言われても反論のしようがない。その場に同席したことについて、百条委員会副委員長の立場、兵庫維新の会県議団団長の立場でありながら同席をしたということに関して、軽率だった」と釈明した。
兵庫県の斎藤元彦知事(47)の告発文書問題をめぐり、立花氏は告発者の元県民局長(2024年7月に死去)や今年1月18日に死去した元兵庫県議の竹内英明さんについての情報源になった文書を、岸口氏から提供されたと主張。岸口氏は、立花氏と面会したことは認めながらも「私からは渡していない」などと否定していた。
立花氏に渡した文書について、岩谷氏は「岸口さん自身もそのペーパーを見て、今までうわさレベルで言われていたことが基本的に書かれていたとのことなので、立花代表に紙を渡すまでもなく、ご存じだった内容であろうと思われる。(文書を渡したことで)それが立花さんの言動の変化につながったことは無いと思います」とした。