維新・増山誠県議、非公開の百条委音声データを「立花氏に渡したのは私」と告白「握りつぶされる」ことを懸念

杉田 康人 杉田 康人
増山誠氏
増山誠氏

 兵庫県の斎藤元彦知事(47)のパワハラ疑惑などを告発した文書問題を究明する県議会の調査特別委員会(百条委員会)委員で、日本維新の会の増山誠兵庫県議(46)が19日、YouTubeチャンネル「ReHacQ-リハック-」に出演。「(2024年)10月25日の片山(安孝)元副知事のご発言を録音して、立花氏に渡したのは私です」と告白し、非公開で行われた百条委の音声データを「NHKから国民を守る党」の立花孝志氏(57)に渡したことを明らかにした。

 2024年10月25日に、百条委が片山安孝前副知事(64)を証人尋問。同年11月17日投開票の同県知事選の影響を考え、秘密会で行われていた。

 増山氏は「委員会として公開される予定だったものだったんですけど、選挙後に公開するということを決定をしてました。期日より前にそれを提供したということはルール違反。この場を借りて謝罪をさせていただきたい。申し訳ありませんでした」と告白してわびた。

 「隠し立てするつもりはなかった。文書問題の経緯というものを、自分の中でわかる限りのものはすべてメモにして残していて、事態が収束したら公表しようと思っていた」と釈明。音声データが立花氏に流出したことをめぐり、百条委副委員長の岸口実県議(60)の関与が疑われているとして「迷惑がかかってしまっている。岸口さんが疑われてしまっているというところが…動機としてはそう」と自ら明かした経緯を説明した。

 百条委委員長の奥谷謙一県議(39)は、音声データ流出などの例を挙げ、兵庫県警に偽計業務妨害容疑で被害届を出す意向を明らかにしている。

 増山氏は「私がやったのは、公開のものを…百条委でもうちょっと先に公開しようと約束していたものをルール違反で破ってしまったと認識している。それが偽計業務妨害に当たるかどうかは法律の知識として持ち合わせていない。ちょっとそこはどうなのか。百条委は結構、今まで秘密会の情報を漏洩したという事件がたくさんある。どちらが重いのか軽いのかは判断しかねる」と主張した。

 音声データについては「片山元副知事がクーデター…この(告発)文書の背景にはクーデターという動機がありますということで、その内容について詳しく説明された会でした」と中身を話した。

 立花氏に渡した理由について「それまでのマスコミの報道っていうのが、パワハラが4割あっただとか、おねだり知事だと言う形で偏向報道が行われていて、県民の皆さまの認識がかなり混乱していた状況。果たして、元県民局長が(文書を)作成した背景を知らされないまま選挙が行われることは正しいことなのか…という強い思いがあった。マスコミに言っても握りつぶされると思った」と訴えた。

 立花氏は音声データを選挙の街頭演説で公開。その様子を動画でSNS上にもアップした。これがネットで広く拡散したことが、斎藤氏の逆転勝利への起爆剤となった。

 増山氏は「委員会が決めたルールを破ったことは確かで、それについては本当に反省しております。なんで、委員会の委員を続けられるかと言えば、それはなかなか難しい。辞職するとならざるを得ないと今のところ思っています」と、委員を辞職する考えを示した。

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