「無数のクモ」が火星で見つかった。欧州宇宙機関(ESA)の探査機マーズ・エクスプレスとトレース・ガス・オービターが捉えた写真にはラテン語で「クモ」の形を意味する「araneiforms」という奇妙な形が見て取れる。
まるでデヴィッド・ボウイの1970年代のバックバンド、「ザ・スパイダース・フロム・マース」を彷彿させるクモだが、実際は春の太陽が火星表面の凍った二酸化炭素の層に注がれる時に発生する黒い物質だそうだ。
クイーンズ大学ベルファストの天文学者メグ・シュヴァンブ博士は説明した。
「『クモ』を形成する二酸化炭素の噴射プロセスは地球上では決してあり得ない現象です」「この噴射プロセスは火星の季節と関係があり、大気中に二酸化炭素を戻しています」「これらの『クモ』と噴射を研究すると、火星がどれだけ地球と違う星かがよりわかるようになります」