木星の「衛星エウロパ」に宇宙人(地球外生命体)がいる可能性は少ないという見方が出てきた。木星の衛星として4番目に大きいエウロパは、水の存在によって生命の可能性がある場所と考えられてきたが、今回の研究で生命の維持には向いていないことが判明した。
米ニュージャージー州のプリンストン大学の研究者らはこのほどエウロパの表面の酸素の量が予想よりも少ないことを発見。細胞が機能するには困難な環境としている。
また生命の存在の可能性が完全になくなったわけではないとしつつ、これまで考えられてきたよりも、居住環境である可能性が低いと結論づけている。
研究を指導したジェイミー・サライ博士は話した。「エウロパの酸素の生成が過去に有意に高くない限り、今回わかった酸素の生成量では、以前のモデル駆動による推定よりも居住適正が遥かに狭いこととなりました」
NASA(米航空宇宙局)は、今年10月に衛星エウロパを探査するエウロパ専用探査機を発射する予定で準備を進めている。