ギャンブル場での楽しみのひとつに「グルメ」がある。予想が当たってもうかれば味も一層おいしく感じられ、負けが込んでいてもパワー補充でいただく。各場に名物があり、それぞれ個人的にお目当ての一品もあることだろう。「よろず~ニュース」では、全国の公営レース場から、そんな『勝負メシ』を紹介していく。
兵庫県の園田競馬場内にある「一八(いちはち)」は、全国の競馬場でも珍しい「マグロ料理専門店」だ。湯浅滝店長(51)によると、大阪市中央市場で仕入れた上質のメバチマグロを基本的に使用している。「値段的に本マグロは無理だし、キハダよりはメバチの方が」と語る。
料理の種類も多彩でどれも格安。いずれも税込みで、定番の鉄火丼、マグロのお造り、まぐろほほ肉焼き(各500円)をはじめ、マグロ串カツ(1本100円)、マグロカツサンド(1個入り150円、3個入り350円)、手作りマグロカレー(ライス、うどん各500円)など…。メニューを眺めると迷ってしまう。アテ類もあり、アルコール類もあり。仕事を忘れて一杯やりたくなった。
悩んだ末に1日100本、多いときは500本は出るという1番人気のマグロ串カツと、定番の鉄火丼を注文した。大阪の地元「ヘルメスソース」がかけられた串カツは、豚や肉ほどしつこくはなくても、しっかりとした味。軽くて何本も食べられそう。鉄火丼もご飯とネタのバランスが絶妙で、生臭くなく適度に脂が乗って美味だ。
湯浅店長は近大ゴルフ部で主将を務め、プロの道を目指したが、27歳で断念して料理の道へ。和食店で料理人をしていたとき、2013年に園田競馬でナイター競馬が定例開催されることによる店舗募集の説明会があると聞き参加。「変わった、話題づくりに絞ってやろうかな」と他店と違いを図るため、マグロ料理に絞った。
今回、数量限定発売のマグロカツサンドは既に完売しており、手に入れることはできなかった。今度来たときは是非、開店直後に足を運んで食べたいと思う。
◆園田競馬場 兵庫県尼崎市田能2―1―1 阪急園田駅、阪神尼崎駅、JR尼崎駅から無料送迎バスが運行。※阪神、JR尼崎駅は園田競馬開催時のみ。