ペットボトルのキャップがお雑煮&年越しそばに大変身!わずか3センチほどの空間に広がる緻密アート

松田 和城 松田 和城
おなじみペットボトルのキャップ
おなじみペットボトルのキャップ

 わずか3センチほどの空間に広がる緻密なアクリル画!大阪で作家活動をしている〝ボトルキャップアーティスト〟の西倉ミト(@n_mito0813)さんは、ペットボトルのキャップにアクリル絵の具でさまざまな絵を描き、ツイッターに公開している。

 正月明けには、キャップに年越しそばと雑煮を描いた作品を投稿。具の質感や立体感、光沢での汁の表現など、リアルな一品が小さな空間で存在感を示した。投稿には「ふたとは思いませんでした!奥行きも出ていて、すごいですね」「立体感ありすぎてついっ、箸を伸ばしたくなる・・・」などの声が寄せられた。

 両作とも構想から仕上げまで6時間ほどを要した。撮影した写真やネットの画像を20枚ほど用意し、どの具材を描けばおいしそうに見えるかなどを決定。立体感が出るよう、全体のバランスを見ながらスケッチブックに下絵を描き、仕上がりのイメージに最も近い色のボトルキャップを選び着彩作業に入ったという。「器→汁→具材という順番で描き進め、最後に器の縁や具材に光沢を描き足してみずみずしい印象の作品に仕上げました」と説明した。

 プラスチックに描く独特の難しさがあるという。「絵の具を溶かす水の量が多すぎるとはじいてしまい色が乗らないことがありますし、ロゴなどの文字が多いキャップや色の濃いキャップは地の色が透けやすく厚塗りをする必要があるため苦戦することがあります」と明かした。

 19年7月から作家活動を始めた西倉さん。最初はハガキサイズほどの小さな紙に絵画作品を描いていたが、アートイベントに参加した際に知り合いから「それだけ細かな絵が描けるなら、もっと小さな作品に挑戦してみては」と背中を押され、22年6月からペットボトルのキャップに絵を描き始めた。西倉さんは「本来ならゴミとして捨てられるはずだったものをアート作品として新たな価値のあるものに生まれ変わらせることができるという点に魅力を感じております」と胸を張った。

 〝ボトルキャップアーティスト〟として活動を始めて約半年。「日本全国の美しい風景をたくさん描いて並べてみたいです。昨年までは風景がメインでしたが、今年は食べ物や乗り物などジャンルにとらわれずいろいろ描いていきたいと考えています」と意欲を示した。将来的には個展を開くことを目指している。「一人でも多くの方に実物を見ていただきたいという思いがあります。ペットボトルのキャップという身近にあるものを使用することでアートをより身近に感じていただき、作品を作ることや鑑賞することの楽しさを伝えられたらうれしく思います」と語った。

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