U2・ボノ、IRAや米国の極右から殺害脅迫受けていた 妻や子供も“標的”だったと明かす

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 ボノ
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 アイルランド出身のロックバンド・U2のボノ(62)は、IRA、ダブリンのギャング、アメリカ極右の怒りを買い、殺害の脅迫を受けていたことを明かした。平和を支持する姿勢が長年にわたって困難をもたらし、自身だけではなく、妻アリ・ヒューソンや夫妻の4人の子供たちも標的になったことを認めている。

 12月に出版予定の回想録『サレンダー:40ソングス、ワン・ストーリー』の中で、ボノはシン・フェイン党の指導者ジェリー・アダムズが「U2が (あらゆる種類の) 準軍事組織に反対したために、米国内でのIRAの貴重な資金調達が出来なかった」 と捉え、ボノを「最低だ」と言ったことを振り返っている。しかし公安課の刑事からは、妻が標的になる可能性が高いと告げられたそうで、「私は今でもそれを悲しく思っている」と明かしている。

 2つ目の衝撃的な脅迫は1990年代、U2が成功の絶頂期にあった時に訪れたそうで、「ダブリンの有名なギャングのリーダーが (娘たち) を誘拐することを計画していた」 とボノは書いている。

 さらにグループは、1980年にアメリカをツアー中、公民権運動の指導者マーティン・ルーサー・キングの記念日を反対するアリゾナ州知事に異議を唱えたことから、州内の公演でキング牧師に敬意を表した 『プライド』を歌ったらどうなるかという不吉な脅迫を受けたという。

 チェルトナム文学フェスティバルで講演したボノは、「具体的に言うと、もしキング牧師の暗殺に関する一節を歌ったら、そこで終わりだぞというものだった」と説明、そして「自分自身に救世主的なものを吹き込んだ」そうで、「『メンフィスの空に銃声が響いた、ついに自由になった 、彼らはあなたの命を奪ったが、あなたの誇りを奪うことはできなかった』という一節を歌いながら片膝をついた」「事態の深刻さに気づき、目を閉じた。わずかな可能性だったけど、念のために」と語っている。

 その一節が過ぎ安堵したというボノ、目を開けると、ベーシストのアダム・クレイトンがずっと自分を守ってくれていたことに気づいた衝撃を語っている。「『僕はまだ生きている。ああ、よかった』と思った。そして顔を上げると、観客を見ることができなかった。その歌詞の間中ずっとアダムが僕の前に立っていてくれたから」

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