本当は恐ろしいクリスマス "アナザーサイド"の伝説があった!原点は生贄の儀式、成仏しない霊が登場

深月 ユリア 深月 ユリア
写真はイメージです(Studio Romantic/stock.adobe.com)
写真はイメージです(Studio Romantic/stock.adobe.com)

 クリスマスが近づいてきた。本来は「イエス・キリストの生誕を祝う日」という、キリスト教的な文脈での聖なる行事とされているが、無宗教も含めて宗教的に多様な日本では、消費活動を促す経済的なイベントとしても定着し、年末ムードを盛り上げる季節の風物詩となっている。だが、物事には表と裏、明と暗、陽と陰があるように、クリスマスにもダークな「アナザー・サイド」があるのだという。女優でジャーナリストの深月ユリア氏が「クリスマスの裏にある都市伝説」をつづった。

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 もうすぐクリスマスだ。クリスマスと言えば楽しいイベントだが、実はその裏に世にも恐ろしい都市伝説があることをご存じか?

 【クリスマスは悪魔の祭!?】

 古代バビロニアの王で、旧約聖書の「創世記」にも登場するニムロド(ニムロデ)の誕生日は12月25日だといわれる。ニムロドは、神に反逆する目的で、バベルの塔を建築したが、 ニムロドとは、ヘブライ語で「反逆する者」という意味だ。

 ニムロドは、 実の母であるセミラミスと結婚し、 現世を支配していた神に敵対する背教(悪魔崇拝)を起こし、これを組織化して広めた。しかし、ニムロドはセミラミスより先に亡くなった。悲しみにうちひしがれるセラミスは「枯れている木の切り株から、一晩のうちに大きな常緑樹が生えてきた。ニムロドは新しい命が樹に宿り、 神の子タンムズとして生まれ変わる」と主張し、ニムロドの霊魂と崇拝する邪教を布教し始めた。

 それ以来、ニムロドの誕生日の12月25日には、その常緑樹にニムロドへのプレゼントとして、贈り物をくくりつけるという風習が出来た。これがクリスマスの本当の起源なのだという都市伝説がある。

 【クリスマスに成仏しない霊が訪れる!?】

古代ローマ人の風習で、12月17~23日にかけて、死を司る神である「土星神サトゥルヌス」を奉る「サトゥルナリア祭」が行われていた。 そして、12月24日、25日は成仏しない霊を成仏させるという風習があったという。

 サトゥルナリア祭でも、ヒイラギ・ヤドリギ・ユールの丸太を使用したり、祝い酒を大杯で飲む慣習があった。つまり、死を司る神を奉るサトゥルナリア祭こそが、クリスマスの起源ではないか、という都市伝説がある。

 24日の夜に枕元に靴下を置いておくと、何者か靴下の中にあの世からの手土産を入れて行くが、その人物や靴下の中身を見てしまったら、あの世に連れて行かれるという。

 【クリスマス・ツリーの原点は生贄(いけにえ)の儀式!?】

 クリスマス・ツリーにも恐ろしい都市伝説が存在する。

 古来より人々にとって光はとても大切な存在だったが、日照時間が短く、暗闇の中で猛獣に襲われる危険が伴う冬の到来は人々にとって恐怖そのものであった。

 人々は光を切望し、ある儀式を行った。その儀式とは、大きなモミの木に、生贄となる幼い子供をつるし上げる。そして、木を丸ごと燃やしてしまうというものである。この儀式が後のクリスマス・ツリーの起源ではないか、という都市伝説がある。

 いかがだろうか。クリスマスにはこのような恐ろしい都市伝説が伴う。とはいえ、都市伝説の真偽はともかく、クリスマスを大切な人と楽しみ幸せを分かち合うこと自体は素晴らしいことだ。楽しいクリスマスになるよう祈る。

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