兵庫県川西市の多田神社で、樹齢約350年の唐椿(とうつばき)が見頃を迎え、100輪を超える花が参拝者たちの目を楽しませている。
拝殿横にある高さ約7メートルの堂々たる木には、直径約10センチほどの淡い紅色の花が咲き、春の境内を優雅に彩る。唐椿は江戸時代の寛文年間(1661~1673年)、檀家(だんか)だった薩摩藩主・島津家から奉納されたものと伝えられている。
約1万6000坪の広大な境内に、120種200本を超える多種多様な椿が点在。中でもこの唐椿は存在感を放つ。
同神社の宮司・齋木竜也さん(60)は「今年の開花は少し遅めでしたが、淡いピンクや深紅など、色とりどりの椿が華やかに咲いています。ぜひ春の一日を境内でゆっくりとお過ごしいただき、椿の美しさをご堪能してください」と話している。