世界遺産に痛車&コスプレイヤー大集結 「見てもらってなんぼ」一般客の多さを歓迎

ミラーにもキャラクターの装飾をほどこした痛車(かずさん)
ミラーにもキャラクターの装飾をほどこした痛車(かずさん)

 アニメやゲームファンが集うイベント「ひめじSubかる☆フェスティバル」が5日、兵庫県・姫路城前の大手前公園で開催され、人気キャラクターの装飾を施した痛車(いたしゃ=自動車)約100台やコスプレイヤー約380人が参加した。会場にはご当地ハンバーガーなどが出店され、幼い子どもやお年寄りら一般層の来場者も目立った。

 世界遺産とは目と鼻の先で毎年行われてきた「ひめじSubかる―」は7回目。同フェス副実行委員長の杉田賢能さんによると、会場には痛車やコスプレでの参加者が約3~4割、一般の来場者が約6割を占めているという。「ここ数年でオタク文化がより表に出る文化になってきた。〝一般さん〟の、こっちの世界(サブカルチャー)に対する認識が広がった」。一昔前までは世間に「コスプレ=ひわい」など負のイメージがあったというが、「そのイメージを払拭(ふっしょく)するためには、知ってもらうことがいちばん」とマニア層以外に向け、周知に力を入れてきた。

 会場には人気アニメ「鬼滅の刃」をモチーフにした痛車が多数展示された。香川県から参加した桃華丸さんは人気キャラクター「栗花落カナヲ」などのイラストで飾った軽トラックと、姪のために作ったというミニバイクを展示し注目を集めた。兵庫県・加西市から出展したかずさんは作中のキャラクター「冨岡義勇」のファン。約60万円をかけて装飾したという自動車の周りには、幼い子どもから大人まで幅広い世代の見物客が集まった。子どもたちが、「冨岡義勇」に扮(ふん)したコスプレイヤーのしいなさんと車の前に並び記念写真を撮る姿も見られた。

 同フェス初参加のしいなさんは、姫路城付近で撮影ができることに魅力を感じ、京都から足を運んだ。「思った以上に一般の人や観光客が多かった」と、他のコスプレイベントとの違いを口にしていた。

 大阪から夫婦で参加し痛車、痛チャリ(いたちゃり=自転車)や痛単車(いたんしゃ=バイク)を計5台出展したAOさんと悠稀さんは制作歴10年超えのベテラン。「(『ひめじSubかる―』は)一般の人に見てもらえるのがいい。見てもらってなんぼなので」とイベントを楽しんでいた。

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