広がる「自作シール」の世界 シール交換“文化”は変わらず 令和も続くビックリマンブーム

近添 真琴 近添 真琴

 1980年代、子供たちの間で大ブームとなったビックリマンシール。ビックリマンチョコという30円(当時)のチョコレート菓子に、おまけとして1枚のシールが入っている。キャラクターの描かれたそのシールの収集に、子供たちは夢中になった。キャラクターには、確率的に出やすいものと出にくいものがあり、背景がキラキラ光るレアシールは子供たちのあこがれの的だった。そのため、レアシール1枚と一般的なシール10枚を交換するといった、トレード文化も生まれていった。

  あれから30年以上たった令和の現在でも、実はビックリマンシールのブームは継続している。ひとつは、当時ビックリマンチョコを発売していたロッテが手がけるコラボシール。「北斗の拳」「AKB48」「鬼滅の刃」「ガンダム」といった人気コンテンツのキャラクターたちが公式ビックリマンシールとなって登場し、マニア垂涎の的となっている。発売直後にコンビニやスーパーマーケットで売り切れが続出するほどの人気を誇っている。

  そしてもう一方の流行が、自作シールと呼ばれるものだ。自作シールとは、その名の通り個人が趣味としてビックリマン風シールを制作することを指している。家庭用プリンターで作った物から、印刷業者に注文した本格的なものまで、ネット上では多数の自作シールが公開されている。また、自作シール専門の即売会イベント「さん家祭り」が毎年開催されており、ひとつのサブカルチャーとして成立しつつある状況だ。

  ブロガーやゲームクリエーターをキャラクター化したシール「自作シール伝説・ペタリンガー」のプロデューサー・エワビオによると、自作シールが作られ始めたのは2000年前後だという。しかし、当時はシール制作者はごく少数であった。さらに、アニメや漫画のキャラクターをシール化した二次創作がほとんどで、オリジナルキャラクターのシールはほぼ皆無だった。

  しかし、2000年代後半に入ってmixiやTwitterなどのSNSが普及していくと、自作シールをSNS上に公開する人が増えていった。そのため、多くの人の目に留まることとなり、自作シールが広まるきっかけとなった。オリジナルキャラクターの自作シールも増えていく。そして現在、急速にそのすそ野を拡大していっている。

  自作シールを入手する方法は、先ほど紹介した「さん家祭り」をはじめとした同人誌即売会、もしくは「まんだらけ」などの同人ショップを利用するのが確実だ。一方で、SNSを通じて自作シールファン同士で交換するという文化も存在している。シール交換は、1980年代から変わらないコミュニケーション手段と言えそうだ。

  ◆「自作シール伝説・ペタリンガー」プロデューサー・エワビオ Twitter https://twitter.com/a1bo_t

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