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進化するがん検査&治療法 発症予防へ臆せず早期受診を

悠々〜ライフ

谷光 利昭 谷光 利昭
画像はイメージです(PeakRiver/stock.adobe.com)
画像はイメージです(PeakRiver/stock.adobe.com)

 医学の発展に伴い様々な病気は克服されています。癌(がん)の治療に関しても、私が医師になりたての頃は手も足も出なかった進行癌の治療が可能になってきています。しかしながら、死亡原因のトップを占めるのは悪性新生物です。次の原因が心臓疾患、肺炎と続きます。

 癌に関する予防は様々な情報がありますが、それを守ったから癌に罹患しないかと言えばそうでもないのが現実です。それとは逆に一般的に不摂生と言われている人が癌に罹患することなく、天寿を全うされている方も沢山お会いします。

 まだまだ、癌の原因が完全に解明されることは難しいのではないでしょうか。

 癌の死因の中で一番多いのが、肺癌、次いで、大腸癌、膵癌、胃癌と続きます。胃癌に関しては、ヘリコバクターピロリ菌の除菌が盛んに行われており2050年には概ね無くなるのではないかという嬉しい情報もあります。しかしながら、肺癌、大腸癌に関してはそのような目新しい情報は入ってきません。

 上記の通り、癌を確実に予防する方法は現代医学では提唱できません。そこで、推奨しているのは定期的な検診、検査です。

 しかしながら、肺癌に関しては、レントゲンで初期の段階を指摘するのは非常に困難です。また膵癌に関しては、エコーで膵管の拡張を指摘することにより早期の段階で発見しようという努力が各地で行われていますが、肥満体型、食後、便秘の人などは検査が非常に難しく、課題が多いと思われます。

 大腸癌、胃癌に関しては、ほぼ侵襲なく的確な診断治療が内視鏡によって行う事が出来ます。

 私が医師になった1993年代は、胃癌、大腸癌の検査としてバリウムを使用した検査が主体でしたが、現在は胃癌、大腸癌ともに内視鏡を使った検査を行うことで患者さんに負担が少なくなり、より早期の段階で癌を見つけることが出来るようになりました。

 当院においても、数ミリ単位の胃癌、大腸癌を内視鏡で発見、治療をして多くの患者さんに喜ばれています。

 また、検査方法も当院のように鎮静剤を使用して検査をする医院、病院が増えてきており、胃カメラに関しては、分からないうちに検査が終了する施設が多いと思われます。大腸カメラに関しても、以前とは比較にならないくらい楽に出来るようになりました。大腸ポリープに関しては、大きさ、形状によりますが、日帰りで手術をしている施設が沢山あります。

 まだまだ一般的に浸透はしていないと思いますが、臆することなく検査を受けることが進行癌の発症予防に繋がります。

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