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【中学受験】勉強に着いていける?友達ゼロ?塾なしで合格した後のリアルを解説

受験

野田 茜 野田 茜
小学校の同級生はかなり少ないから要注意 ※画像はイメージです(FineGraphics/photoAC)
小学校の同級生はかなり少ないから要注意 ※画像はイメージです(FineGraphics/photoAC)

中学受験に挑戦する家庭にとって、合格はひとつの大きな目標だ。しかし実際に合格したあとの学校生活や学習の様子については、あまり語られていない。そこで、自宅学習で中学受験を乗り越えた長男(現在高校1年生)の、入学後から現在までの様子を振り返ってみよう。中学受験を考える家庭にとって「合格のその先」を意識するヒントになればと思う。

筆者の長男は、塾なしで偏差値60半ばの中高一貫校に合格した。しかし小6の模試では合格可能性が20〜60%という結果だった。そして受験直前の12月の模試では25%という、まったく油断できない状態でのチャレンジだったことを記憶している。

この状態から合格できたのは、長男が追い込みでしっかり学習でき、実力を本番でも発揮できたからだ。

その後入学した学校は、定期テストの順位が発表される仕組みで、最初の頃はそのスピードや周囲のレベルに戸惑っていたようだった。中1のときは学年で上から30〜40%ほどの位置にいたが、中2の時期が一番落ち込み、順位は真ん中よりやや下となる。個人面談で先生から厳しく言われたこともあり、本人も内心ショックを受けていたようで、この時期が本人は一番つらかったのではないだろうか。

それでも中3に入ると勉強のリズムがつかめてきて、徐々に成績も回復した。高1の今では、直近のテスト順位は上位20%に入り、試験前でなくても机に向かう習慣がすっかり定着している。

得意だった算数と理科は今でも好きで、たまに学年上位者として廊下に成績が掲示されることもある。一方で、受験時に苦手だった国語や社会は最低限の勉強しかできていなかったため、入学当初はその分野で塾通いをしていた生徒との力の差を感じていたようだった。それでも、時間をかけて少しずつ追いついている状況だ。

また小学校からの同級生で、長男と同じ学校に進学した友達は1人しかいない。しかも塾にも通っていなかったため、中学入学時は知り合いがほぼゼロという状態となり、筆者は不安を感じていた。しかし、長男は部活やクラスでの活動を通じて自然と人間関係が築けており、かなり安堵した記憶がある。

こうして入学後から現在までの長男の様子を見てきて、改めて感じるのは、「中学受験時代に最低限しか勉強しない教科は作らない方がいい」ということだった。実際、現在小5の次男と勉強中に「ここはあまり出ないから飛ばそうか」と話していると、横から長男に「入学後に苦労するから、やっておいたほうがいい」と口をはさまれることがある。リアルな実体験に基づく助言だからこそ、説得力がある。

正直、入学後も見据えて学習量や範囲を広げるのは、時間が限られた中学受験期では難しいとも感じている。 一定程度は取捨選択する必要があるだろう。そんななかでも、中学受験を通して「できないこと」や「わからないこと」に粘り強く取り組む姿勢を身につけておけば、入学後の6年間で巻き返していけると感じている。

<プロフィール>

野田 茜

2男1女のママライター。2022年、高1長男が完全塾なしで中学受験をし、偏差値(四谷大塚)60半ばの中高一貫校へ進学。現在、小5次男が通信教材を利用し自宅学習で中学受験に挑戦中。自身は中学受験未経験で大学まで公立育ち。中学受験の問題の難易度にまったく歯が立たず、逆に子供に教えられる。「ママ、教えてあげよっか?分かる?」と次男に心配される日々。

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