元兵庫県明石市長で弁護士の泉房穂氏(61)が24日、神戸市内で会見し、今夏の参院選兵庫選挙区(改選数3)に無所属で出馬することを正式表明した。明石市長時代、職員への暴言が問題となったこともある泉氏は「アンガーマネジメントファシリテーター」(怒りに関する専門資格)を取得したことを明かした。
泉氏は過去の問題について「言い訳をするつもりはありません、自分の生きてきた道です。しっかりと批判を受け止める立場」と改めて反省。その後、自分の中にある怒りの感情と向き合い「アンガーマネジメントの勉強を続け『アンガーマネジメントファシリテーター』という資格も受けた。同じ失敗は繰り返さないという認識でやってきた」と明かした。
泉氏は1月末、出演番組や自身のXなどで「アンガーマネジメントファシリテーター」を取得したことを報告。2月末には「認定証」が届いたことをXで明かしていた。
「アンガーマネジメントは『怒ってはいけない』という単純な話ではなくて、怒る時に怒り方をどうするかの問題」と泉氏。「いきなり衝動的に怒るのではなくて、怒り方の工夫。怒り方の勉強をやってきました」と取り組みを説明した。
専門の先生とともに自己分析したところ「私の怒りは分かりやすくて、政治家と官僚とマスコミに向かっている」と3種類の矛先が判明。アンガーマネジメントの理解を深め「(現在は)衝動的で瞬発的な怒りはないと、自分では自信があります」と胸を張った。
明石市長退任時に宣言した「政治家引退」を翻してまでの出馬の意図を「ちゃんと国民を向いた政治をやってほしい」「自分がやらないと誰もやらない」と話した泉氏。この日の会見も1時間半にわたって熱弁を続けた。
同選挙区は自民党現職の加田裕之氏(54)、公明党現職の高橋光男氏(48)が改選を迎えるほか、参政党新人の藤原誠也氏(36)がすでに立候補を表明している。