業界最大級の老人ホーム・介護施設検索サイト「LIFULL 介護」はこのほど、「介護施設入居実態調査 2025」を実施。直近1年以内に介護施設、高齢者住宅に入居した家族、親族がいる1873人を対象に行った介護施設の入居に関わる「探し方」に関する調査結果について発表した。
家族・親族の老人ホームを探す際に利用した方法を聞いたところ、「ケアマネジャーに相談」が最も多く44.2%。次に多いのは「インターネットで調べた」で、35.6%という結果だった。2023年の調査と比較すると、ケアマネジャーに相談する人は9.1ポイント減少したが、インターネットで調べる人は3.9ポイント増加。また、「書籍や雑誌を読んだ」でも4.3ポイント増えていた。
家族、親族の老人ホームを探す際に問い合わせや見学を実施し、その時期を覚えていると答えた方に、入居するまでに見学した老人ホームの件数を尋ねたところ、最も多かったのは2カ所で26.7%。また、2023年の調査と比較すると、「見学に行ってない」と回答した人は12.4ポイント減少しており、反対に3カ所以上見学に行った人は合計で48.3%に達し、これは2023年の合計値(23.9%)から24.4%も増加していた。
前回の調査を実施した2023年夏は、コロナウイルスが5類に移行し落ち着きを見せたものの、まだ見学や面会に関して慎重な老人ホームが多かった時期。コロナウイルスの影響が落ち着いたこと、さらに老人ホーム探しをする方に積極的な情報収集の傾向が強まったことが、2024年の見学件数の全体的な増加に影響したと考えられる。
老人ホーム探しで不安に感じたことで、最も多かったのは「急いで探す必要があった」(27.0%)だった。また、介護施設探しに着手した時期として「入居する半年以内」と回答した人が31.4%に上ることが分かった。
老人ホームを探す際の基本的な条件である金額と立地を除くと、何が重視される傾向にあるのかを調査したところ、最も多かった回答はスタッフの質・雰囲気(32.4%)。次いで多かったのが「すぐに入居できるか」(32.2%)となった。
入居前に想定していなかった点で最も多かったのは「想定していたよりもお金がかかる」で24.2%。老人ホームの料金体系は複雑で、介護度や受けるサービスによって異なり、同じ施設の入居者でも差が出てくる。また、「面会が制限されなかなか会えない」も20.4%で2位にランクイン。感染症の流行時期になると、数カ月面会の受け入れを控える施設もあり、同調査では入居後の満足度を高めるためには、ぜひ入居後の面会のルールも確認してほしいとしている。