小室哲哉が衝撃 女性シンガーの才能と出会い「時代は確実に変わる」と確信 6月から全国オーケストラツアーを開始

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 柔らかな表情で語る小室哲哉
 柔らかな表情で語る小室哲哉

 「揺らぎ」と「一体感」、「マクロ」と「ミクロ」。相反する二つの言葉をつなぎあわせることが今回のテーマになる。

 「どうやっても電子楽器だと、それだけの揺らぎを作ることは不可能で。ライブっていう意味での揺らぎや、うねり。今回は(オーケストラに)ちょっと、こちらに寄せていただいて。クリックとかを聴いてもらって、こちらがスタートするデータと一緒に共存してもらうというトライをしようとしてます」

 観客席を含めた全ての空間を念頭に置いてプロデュースを組み立てる。「50、60人の方が一瞬スマホも何もかも無視して、呼吸を合わせ、もしかしたら心拍数も同じで。コンサートが始まったら収束まで付き合う。この行為がスゴいですよね」と究極の一体感に思いを巡らせた。

 90年代を中心にプロデューサーとして数々の名曲を手がけてきた。18年に歌手引退した安室奈美恵さんの代表曲「CAN YOU CELEBRATE?」、お笑いコンビ・ダウンタウンの浜田雅功をプロデュースしたユニット「H Jungle with t」の「WOW WAR TONIGHT ~時には起こせよムーヴメント~」など、ダブルミリオンを連発。列挙すればキリがないほど次々とヒット曲を生みだし、当時の日本の音楽シーンを小室サウンド一色に染め上げた。

 「漫画の週刊連載をしているみたいな気分でしたね。毎週、締め切りがあって。扉の向こうで『途中まででいいから聴きたい』ってレコード会社の人が待っていて」と当時を回想。ハイペースでヒット曲を量産した背景を「自分でも説明しきれない、解読できない結果もあります。たまたま奇跡的に着地できたみたいなこともたくさんありますし」と控えめに明かし、その後、1人のアーティストの登場が衝撃的だったと述懐する。

 「宇多田ヒカルさんが98年に登場されて。時代は確実に変わるって思ったし、本当に変わりましたからね。それまで僕が持っていたレコードは簡単に塗り替えられましたから。一つの節目でしたよね」

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