ニワトリの鳴き声で、感情を特定できる可能性が出てきた。調査の結果、人間はその鳴き声を聞いて、69%の精度でニワトリが満足か不満かを当てられることが判明した。
このデータに関して研究チームは、動物の音声のみで感情を読み取る能力が人間には生まれつき備わっていることを示唆している。また、犬、チンパンジー、豚といった動物の感情をその音声から理解できる能力を人間が持つという理論が鳥類にも応用できるようだ。
今回、オーストラリアのクイーンズランド大学と英リンカーン大学が実施した研究により、養鶏に従事する人々がニワトリが快適な生活を送っているかどうかを識別できるようになるという今後の展望が示されるかたちとなった。
両大学の研究チームは研究誌ロイヤル・ソサエティ・オープン・サイエンスにこう記している。「重要なことは、人間がニワトリにとっての“報酬”に関する呼びかけを特定できる可能性があるということです。この能力によって養鶏の管理において、ニワトリたちの生活向上を促す可能性があります」