旅館の朝食でおなじみ、袋に入った味付けのりを木彫りで再現した作品が「訳が分からない」「匠(たくみ)の技術力」とツイッター上で注目を集めている。
袋と一緒に破れないように丁寧に取り出された味付けのり。早速ごはんと一緒にいただきたいが、裏返すとどう見てもただの”木”。袋の透明感、のりの薄さの再現度の高さからだまされた人が続出。「このままぺらっとおにぎりに巻けるんじゃないの...?」「ペラペラかと思わせてやっぱり分厚いのは笑える」「袋まで木だと?」など驚きの声が寄せられた。
木彫りで製作したコーヒー、納豆、ティッシュペーパーなどさまざまな作品を公開してきたキボリノコンノ(@kibori_no_konno)さん。今作が最高傑作だと自信を見せている。これまで木で透明感を生み出すことができなかったが、新たに色鉛筆を用いることで課題を克服したという。「透明感を出すためには、ビニール袋の光の反射のリアルさが重要なんですが、木目の上に白い絵の具で描くとどうしても絵の具を塗ったところと塗っていないところの境がはっきりしてしまい、偽物感が出てしまうんです。今回、その境目を色鉛筆を使ってぼかしを入れることで、よりリアルな光の反射を描くことができました」と説明した。
のりの透け感は下地に黄緑を塗り、まばらに濃い色を重ねて表現。アクリル絵の具のほかに使用した色鉛筆について「私が木彫り作品を作っていることを知った近所の方が、よかったら使ってほしいとプレゼントしていただいたものです」と明かした。周囲の応援が力になっている。
「あっと驚くようなものを作りたい」という自身の活動指針の通り、ツイートには大きな反響が集まり6500超のリツイート、3万超の「いいね」を獲得。キボリノコンノさんは「今回は特に表現が難しい分、より驚いてもらえるのではとみなさんのSNSでの反応を楽しみにしていましたので、多くの方の『えっ?!』という反応や『脳がバグる』というコメントをいただけてうれしかったです」と喜びを語った。