キャリアや就職・転職に特化した匿名相談サービス「JobQ」を開発・運営する株式会社ライボがこのほど、448人の社会人男女を対象に「2023年バレンタイン実態調査」を実施。コロナ禍前に比べ、職場でのバレンタイン文化が衰退していることが分かった。
女性回答者176人に「職場でバレンタインを渡した年」を聞くと、コロナ禍前の19年は36.9%、コロナ禍に入った20年は14.8%と激減し、21年は7.4%とさらに減少、22年は11.4%と微増する結果になった。また「コロナ禍でバレンタインを渡す意識にどう影響したか」を聞くと、「とても低くなった」29.5%、「低くなった」29.0%、「やや低くなった」27.3%となり、合算した85.8%が”低くなった派”の回答をした。
同社は考えられる理由として、コロナ禍でテレワークが増え、オフィスに出社する数が激減したことにより、対面で渡せない環境にあることが大きく影響していると分析した。
バレンタインを渡す意欲が低下した理由はコロナ禍だけでない。同様に、昨今の物価高騰の影響で「今年のバレンタインを渡す意識にどう影響したか」を聞くと、「とても低くなった」18.2%、「低くなった」22.7%、「やや低くなった」38.1%で、合算した79.0%が”低くなった派”の回答。関連して、義理・本命・忖度(そんたく)それぞれにかけられる予算を聞くと、「義理」は500~1000円が34.7%で最多、「本命」は1000~3000円が39.8%で最多、「忖度」は500円未満が同じく39.8%で最多という回答結果になった。
今年職場でバレンタインを渡すかについては、「渡さない」44.9%、「多分渡さない」36.4%で合算すると81.3%が”渡さない派”の立場に。”渡す派”は18.7%で22年からは微増したが、コロナ禍前の水準には戻らない結果になった。
また、回答者全体の446人に職場での義理チョコ文化の賛否を聞くと、「とても反対」12.7%、「反対」21.0%、「やや反対」23.4%、計57.1%で半数以上が”反対派”の立場をとった。”賛成派”は42.9%で内訳は、「とても賛成」6.1%、「賛成」10.7%、「やや賛成」26.1%だった。男女別で見ると、反対派を回答したのは男性が52.6%で、女性が64.2%になり、女性の方が男性よりも反対派の回答が多い結果になった。
賛成派では「日頃お世話になっている人への感謝の気持ちを表す良いきっかけ」「コロナ禍でコミュニケーションが全体的に減っているので良いと思う」といったコメントが見られた。一方、反対派は「渡す側も渡される側もコストがかかるし心理的負担になるから」「コロナ禍で必要性が薄れ、さらに今年は物価高騰で負担が大きいのでなくなってほしい」など、コロナ禍でバレンタイン文化が衰退していることや物価高騰を懸念した理由が顕著だった。
同社は「テレワークの働き方が多くの企業で定着していることもあり、今後においても職場で渡すバレンタインは大きく増加することなく、一定の低水準を保ちコロナ禍前には戻らないことが予測できる結果になった」と総評した。