アントニオ猪木さんにプロレスラー初の勲章授与 弟・啓介氏は涙「できることなら生きている間に…」

杉田 康人 杉田 康人
アントニオ猪木さんに授与された勲章「旭日中綬章」を披露する孫の猪木寛太さん(左)と弟の啓介氏=国会内
アントニオ猪木さんに授与された勲章「旭日中綬章」を披露する孫の猪木寛太さん(左)と弟の啓介氏=国会内

 2022年10月1日に79歳で死去した元プロレスラーで参院議員を務めたアントニオ猪木さんが23日、叙位・叙勲を受けた。政府から従四位(じゅしい)、旭日中綬章(きょくじつちゅうじゅしょう)が参議院内で授与され、遺族を代表して弟の猪木啓介氏(74)と孫の猪木寛太(ひろた)さん(20)が受け取った。

 日本のプロレスラーとしては初の受章で、啓介氏は「名誉ある勲章をいただき、うれしい。猪木家として誇りが持てる兄貴。兄貴も喜んでいるんじゃないか。ブラジルだ、パキスタンだ、北朝鮮だ…と勲章をいただいてきたが、日本人である以上、日本でいただくのが名誉だと思う」と話しながらも、涙ぐみながら「できることなら、生きている間にいただけたらなと…」と声を詰まらせた。

 参院議員を2期務め、独自の闘魂外交を展開した猪木さんの功績が認められた。おなじみのかけ声「1、2、3、ダァ~」にちなんで1月23日に授与される粋なはからい。偶然にも、終生のライバルとなった故ジャイアント馬場さんの誕生日でもある。啓介さんは「偶然、1月ということで〝123〟っていう。決して馬場さんとは不仲じゃなかったということではないですか」と、天国の〝BI砲〟をしのんだ。

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