赤鼻のトナカイは本当にいじめられていたか?聖夜の夜空を駆けるトナカイの秘密

篠原 かをり 篠原 かをり
画像はイメージです(dasom/stock.adobe.com)
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 クリスマスの動物といえば、トナカイ。実は過去に描かれてきたサンタクロースはトナカイ以外の様々な移動手段を使っていました。日本で初めて登場したサンタクロースの相棒はロバ。早くはないけど頑丈で着実にプレゼントを届けられそうです。

 1939年のクリスマス、百貨店のプロモーションで最も有名なトナカイである赤鼻のトナカイ「ルドルフ」が登場して以降、サンタクロースとトナカイは切っても切り離せない名チームになりました。

 トナカイはシカ科の動物です。北極圏周辺を中心に分布しています。家畜化の歴史も長く、紀元前2000年に遡ると考えられています。

 有名な童謡「赤鼻のトナカイ」では、他のトナカイにいじめられていた赤い鼻をもつトナカイがその鼻によって暗い夜道を照らし出し、サンタクロースの役に立つというストーリーが語られますが、実はトナカイは暗い夜道が得意なのです。普段のトナカイは金色の目をしていますが、日照時間の短い北極圏の冬に合わせて、少ない光を取り込むことができる青い目に変わります。

 これではルドルフのアドバンテージが失われてしまいますが、心配しなくて大丈夫です。

 トナカイはそもそも赤い色を識別することかできないので、ルドルフがみんなと違う赤い鼻であることでいじめられることはないでしょう。

 トナカイにはきっと同じに見えてます。

 そもそも真っ赤な衣装のサンタクロースをのせながら、「赤いこと」を理由にいじめるのは中々リスキーではないでしょうか。

  ちなみにトナカイは家畜化したシカの仲間で唯一の動物であると同時に、オスもメスも角をもつシカの仲間で唯一の動物でもあります。オスのトナカイは繁殖期である秋が終わると角が落ちてしまうので、クリスマスでも立派な角を生やしているサンタクロースのトナカイたちはメスである確率が高そうです。しかし、体格的にオスより小さいことや、冬は子育ての季節でメスのトナカイは忙しいことを考えると、サンタクロースのソリをひくのに適してるともいえません。また去勢されたオスのトナカイであれば角が生えたまま、クリスマスを迎えることができます。

 赤鼻のルドルフは男性名ですが、サンタクロースのソリを引くトナカイの中にはメスのトナカイをイメージさせる名前のヴィクセンも存在します。

 度々話題になるサンタクロースのトナカイの性別ですが、結論を出すのは難しそうです。

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