英女優ジーン・マーシュさんが死去した。90歳だった。ロンドンにある貴族の邸宅を舞台に主人と使用人の姿を描いた英テレビドラマ『アップステアーズ・ダウンステアーズ』で共同制作ならびに出演し、エミー賞を受賞したジーンが13日、ロンドンの自宅で認知症の合併症のため帰らぬ人となった。
ジーンの友人で映画監督のマイケル・リンゼイ=ホッグは、代理人を通じて発表した声明で次のように述べている。「ジーンは、愛情深い介護者の一人に見守られながら、安らかにベッドで亡くなりました」「私たちは60年間、とても親密でした。彼女は私が出会った人の中で最もユーモアがあり、とても可愛らしく、優しく、女優としても脚本家としても才能に恵まれていました」「彼女は本能的に共感力のある人で、会う人すべてに愛されていました。私たちはこの40年間、ほぼ毎日電話で話していました」
わずか12歳の時にロンドンのウエストエンドでデビューを果たしたジーンは、『トワイライト・ゾーン』や『ドクター・フー』といった人気ドラマにも出演、また映画では『ウィロー』や『オズ』『鷲は舞いおりた』といった作品に出演した。
2012年、ジーンは演劇界への貢献により大英帝国勲章(OBE)を授与されている。
出演していた『ドクター・フー』やコメディ作家のダニー・ベイカーらが次々と追悼していた。