「BLソムリエ検定」は合格率1.8%の超難関 「妄想」「知識」「プレゼン」総合力がカギ

 BL(ボーイズラブ)作品を的確におすすめる能力を測る「第4回BLソムリエ検定」の1次試験が10月9日に実施される。検定は作品知識を問う筆記試験とプレゼン力を試す実技試験の2部制。全てに合格し「BLソムリエ」に認定されるのは受験者全体の約1・8%のみという超難関試験だ。

 豊富な知識と他人へのプレゼン力を持つ「BLソムリエ」を認定するため、商業BLポータルサイト「ちるちる」が実施する。2019年から毎年行われ、これまでに22名のソムリエが誕生した。ソムリエたちは、同サイトの企画で推薦図書を発表したり、リアル開催イベントでBLファンの相談に乗り作品を提案したりしている。

 検定試験は1次の筆記試験と2次の実技試験に分かれる。1次は記号選択式約40問で、解答時間は30分。合格点は非公表で、約10%が1次試験を突破する。同検定を企画する株式会社サンディアスの岡田夏実さんによると、試験範囲は直近約10年間に発売された「ある程度知名度のある」商業BL作品(コミック、小説、CD、映像)で、「BLファンなら必ず知っている用語や妄想力を問う問題」もあるという。

 2次試験ではモニターユーザーの要望を聞き取り、実際におすすめ作品を提案する。「要望に100%応えるのは難しいので、その場合にどのように納得度の高いおすすめをするかが重要」と、優先順位づけやプレゼン力が求められる。

 2021年の受験者数は388名。2次試合格者は7名で合格率は1・8%だった。20年は1・79%、19年は1・6%と合格難度はかなり高い。岡田さんはこの難易度を「おすすめを的確にできる方を認定するため」と説明する。

 筆記試験問題は「ほぼ全員がBL好き」でBlを仕事にしている同社社員が分担し、各得意分野を作成する、いわば”集大成”。そのため、社員でも担当分野以外で正答を出すのは難しく「自分たちがやっても合格できるか分からない」レベルに仕上がるという。岡田さんは「おすすめする能力(実技試験)は、筆記試験よりもさらに幅広い知識がないと対応しきれないこともある」とし、「総合力」がカギになると話した。

 2022年の検定試験は1次試験をWeb上で行う。2次試験は10月29、30日に実施予定。

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