時代を超えたヒット曲「ダンシング・ヒーロー」で知られる歌手・荻野目洋子(53)が、ザ・ドリフターズの高木ブーが「象徴」という愛称で在籍するバンド「1933ウクレレオールスターズ」にボーカル&ウクレレ奏者として加入して1年になる。8月16日に横浜で開催された初のホールワンマンライブではバンドの「歌姫」として美声を響かせ、さらには自身のライフワークである「虫」への思いと9月から始まる冠番組への意欲を示した。
同バンドはサザンオールスターズのベーシストである関口和之が「キャプテン」、ギタリストの野村義男が「ウクレレ王子」としてウクレレを演奏。口笛奏者の分山貴美子が「口笛女王」、パーカッション奏者・はたけやま裕が「カホン家元」、ベーシストのヤナギマンが「バンマス」で、「歌姫」の荻野目は十数年前から3人の娘の子育てをする中でウクレレに触れるようになり、昨年からバンドのメンバーに加わった。
横浜・新都市ホールで行なわれたライブで、荻野目は緑色のパンツと同色のウクレレというコーディネートで登場。関口に「そのウクレレ、おニューですね」と指摘されると、荻野目は「初お披露目です」と笑顔。関口から「(ウクレレの)ボディーをよく見ると、何か絵が描いてある」と指摘され、荻野目は「チョウとクモの絵をあしらっています。私は子どもの時から虫がとても好きで、自然の中で育ったので。2020年には(NHK)『みんなの歌』で虫の歌を作ることができました」と、同年8-9月に放送された「虫のつぶやき」に触れた。
この曲には、カマキリやクモ、タマムシ、ゲジゲジなどのが登場し、それぞれの思いを歌っている。今年の夏も再放送されており、荻野目は「おかげさまで、夏になるとかけていただいて、非常にうれしいです」と付け加えた。関口に「衣装も虫っぽい。バッタ色」と指摘されると、荻野目は「確かに、バッタ色ですね」と笑顔で反応し、「虫つながりでお話しさせていただくと、J:COMさんで虫の番組をやらせていただくことになりまして。9月3日からスタートなんですけど、『荻野目洋子の虫はともだち』という番組です」と告知した。
荻野目は「虫好きにもいろいろな方がいて、標本を作るのが好きという方もいらっしゃいますが、私の場合は子どもの頃から図鑑を見て調べるのが好きだったので、『専門家の方と一緒に勉強したいです』というお話をして企画が通りまして、命の大切さとか、虫から人間の生き方を学ぶという感じでやらせていただきます。そのロケで先日も鳥取県の方に行きまして、大自然の中で虫取りをした子どもの頃を思い出しました」と虫への思いを明かし、関口も「最近は『虫まっしぐら』というか、『虫への道』という感じですね」と歌姫の〝虫道〟に興味を示しながら、「虫のつぶやき」をバンドで演奏した。
関口から「このバンドに入って1年たちました」と伝えられると、荻野目は「信じられないです。去年の9月に配信で初めて参加させていただいて、関口さんから『このバンドでやりませんか』とお声がけいただいた時、ほんとにうれしかったんですけど、いきなりの配信で、リハーサルもなく、いきなりバンド活動だ-!と思って緊張したのを覚えています(笑)。度胸だけでやらせていただいています」と振り返った。
荻野目は、関口の10年ぶりソロアルバム『FREE-UKES』に収録された新曲「空の下、星の上」をしっとりと歌い上げ、「YO-CO」名義で92年にカバーした名曲「コーヒールンバ」、さらにはウクレレでアレンジされた代表曲「ダンシング・ヒーロー」で会場の盛り上がりは最高潮に達した。
全国のJ:COMエリアで視聴可能な無料チャンネル「J:テレ」の新番組「荻野目洋子の虫はともだち」(毎週土曜午後1時放送)の第1回は鳥取県湯梨浜町で「コオイムシ」について9月3日と10日に、第2回は同町で「シルビアシジミ」について17日と24日に放送される。